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【新・丹沢山ものがたり】(04)
【とよだ 時】

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 (イラスト本ではありません)

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▼檜洞丸山頂・寒田神社の石祠

【略文】

檜洞丸山頂には寒田神社の石祠があります。そもそもここには山伏
が建てたものか、大昔から祠がひとつあったという。いつの時代か、
山頂清掃の時偶然見つけた朽ちた木祠を発見。昭和47年いまの石祠
に建てかえたという。大山祇神(山の神)を主祭神に猿田彦神、大
己貴神をまつっているそうです。
・神奈川県山北町と相模原市の境

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▼檜洞丸山頂・寒田神社の石祠

【本文】
 西丹沢にどっしりとした檜洞丸。山頂には石の祠があって、さい
銭や日本酒のワンカップが供えられています。中には石仏のような
穏やかな石神が鎮座し、大山祗神を主祭神に猿田彦神、大己貴神を
祀ってあります。そもそもここには山伏が建てたものか、祠がひと
つあったという。

 いつの時代か山頂清掃の時、偶然に朽ちたその祠が発見されて改
築されました。その後、毎年5月の最終日曜日に行われる、西丹沢
の開山祭の安全登山の祈願場所として、1972(昭和47)年にいまの
祠を建立。

 かつては開山祭は檜洞丸の山頂で開催され、松田総領にある寒田
神社の宮司が登山、祠の前で祝詞をあげていました。そのため、こ
の祠の裏に寒田神社の銘が彫ってはあります。しかし寒田神社の奥
ノ院ではないという。開山祭の儀式はいまはバスの終点で、登山口
でもある西丹沢自然教室の前で行っています。

 この祠の主祭神・大山祇神は、各地の神道の山の神の総元締め。
大きな山に住(祇)む神の意で、富士山に祭られる木花開耶姫の父
親にあたります。かなり以前、主稜をカモシカ山行で檜洞丸を訪れ
たとき、ちょうど檜洞丸の肩にある青ヶ岳山荘で餅つきをしていま
した。

 きょうが開山祭とは気がつかなかったのですが、ちょうど通りか
かり、餅を一臼突くのを手伝い雑煮にありついたことがありました。
これもまた格別な味でありました。



▼檜洞丸【データ】
★【所在地】
・神奈川県山北町と相模原市(旧津久井郡津久井町)の境。御殿場
線山北駅の北13キロ。小田急新松田駅からバス・西丹沢から歩いて
3時間で檜洞丸。山頂最高ピークより北西に写真測量による標高点
(1151m)がある。地形図に山名と標高点の標高・青ヶ岳山荘の記
載あり。
★【位置】
・最高点ピーク:北緯35度28分44.02秒、東経139度06分09.85秒
・標高点:北緯35度28分47.9秒、東経139度06分04.7秒
★【地図】
・2万5千分の1地形図「中川(東京)」



▼【参考】
・『角川日本地名大辞典14・神奈川県』伊倉退蔵ほか編(角川書店)
1984年(昭和59)
・『かながわの山』植木知司(神奈川合同出版)1981年(昭和56)
・『コンサイス日本山名辞典』(三省堂)1979年(昭和54)
・『新日本山岳誌』日本山岳会(ナカニシヤ出版)2005年(平成17)
・「尊仏2号」栗原祥・山田邦昭ほか(さがみの会)1989年(平成
1)
・『日本山名事典』徳久球雄ほか(三省堂)2004年(平成16)
・『日本歴史地名大系・神奈川』(平凡社)1990年(平成2)



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