ヤマケイの本日本百霊山』 陽気な妖怪ばなし。
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▼岳みち・里みち・田んぼみち
本文のページ(05) 絵と文【とよだ時】
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里道のはなし
▼スズメのまくら(イラガのまゆ)

(長文です。拾い読みしてください)
【説明本文】

 寒風が吹きすさぶ里みち、道路わきにカキ
ノキが一本。侘しげに生えています。冬眠前
の熊の被害はなかったのでしょうか。

 そんなカキの木の枝のまたに1センチくら
いで、白地に太い黒い帯がある小さな卵のよ
うなものがついています。イラガのまゆです。
まるでスズメの卵のようなので「スズメノタ
マゴ」の異名もあります。

 またスズメノマクラ、スズメノショウベン
タゴ、スズメノショウベンダマなどの方言も
あるそうです。「スズメの枕」とはかわいい
名前です。

 まゆは固く、指で押してもなかなかつぶれ
ません。中にはイラガの前踊(ぜんよう・さ
なぎになる前に食べることをやめて体が太く
短くなった幼虫)が体を縮めて入っていて春
の来るのを待っています。これは釣りの餌と
して利用され、タマムシという名で売られて
います。

 イラガといえば春から夏にカキの木などの
葉の裏にビッシリと行儀よくならんで卵を産
めつけられ、幼虫(イラムシ)になると別々
に行動し葉を食べまくります。漢字で刺蛾(い
らが)と書くようにとげがあり猛毒があり、
触ったりするとビビーッとしびれ飛び上がる
ほど痛みが走ります。

 幼虫は秋になると糸をはいてまゆをつくり
越冬します。やがて春になるとまゆの中でさ
なぎになり、穴をあけて外に出て羽化します。
上部に穴のあいたまゆの形が桶のようなので
スズメノショウベンタゴというのだそうで
す。

 このイラガのまゆを利用して子育てをする
昆虫がいるというのです。イラガイツツバセ
イボウという蜂でイラガがまゆをつくるとこ
の蜂が産卵。幼虫はイラガのさなぎに寄生し
て成長し羽化します。自然は厳しいものです。
 
この穴のあいたところを吹くと音が出て、昔
の子供たちはこれを笛として遊んだそうで
す。イラガのまゆはカキ、ナシ、ウメ、サク
ラ、ヤナギなどにもつきます。

 ネコの額のようなわが家の庭にもカキの木
があるのですが、初夏にこのイラガが卵を産
み、幼虫が葉っぱにきれいにならびます。こ
れ駆除しようとうっかりさわり大騒ぎ。慌て
て石けんをつけ、水道の水で流します。



▼【参考文献】
・『昆虫の図鑑』(小学館)1989年(昭和64、
平成1)
・『世界大百科事典2』(平凡社)1974年(昭
和49)
・学研の図鑑『昆虫』(学習研究社)1970年
(昭和45)
・朝日ラルース 週刊「世界動物百科163」
(朝日新聞社)1974年(昭和49)
・『日本大百科全書13』(小学館)1987年(昭
和62)
・『野外における危険な生物』日本自然保護
協会(思索社)1988年(昭和63)


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山と田園の伝承神話探勝
from 20/10/2000


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