作者の本日本百霊山』 山渓 山の陽気な妖怪ばなし。
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▼岳みち・里みち・田んぼみち
本文のページ(04) 絵と文【とよだ時】
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山のはなし
▼富士山頂の伝説と民俗

(長文です。拾い読みしてください)
【説明本文】

 富士山は不思議な山です。日本人ならだれ
でも一度は登るといわれるほどなじみ深い富
士山。見たこともないのにその形を絵に描け、
登ったこともないのに高さも知っている富士
山大昔から信仰登山が行われてきた山です。
その富士山の頂上には、直径800mもの大噴
火口があり、大内院と呼ばれています。

 一周が約3.5キロほどで、そのまわりに剣
ヶ峰、白山岳(釈迦ヶ岳)、久須志岳(薬師
岳)、大日岳(朝日岳)、伊豆ヶ岳(阿弥陀岳)、
成就ヶ岳(勢至ヶ岳)、駒ケ岳(浅間岳)、三
島岳(文殊ヶ岳)と八つのピークがあります。

 これらのピークにはそれぞれ本地垂迹(ほ
んぢすいじゃく)(八百万の神々は、実は様
々な仏が化身としてこの地に現れた権現(仮
に現れた)姿)による仏神が配置されていま
す。それらを「八葉蓮華」(お釈迦様が座っ
ている蓮)に例えて「お八」といったそうで
す。

 これらの火口壁を一周するのがお鉢めぐ
り。昔は「お八」の尊称から「お八めぐり」
といっていたそうですが、明治維新の廃仏棄
釈(はいぶつきしゃく・仏教を廃し釈迦の教
えを棄却する)の影響で仏教的な呼び方が廃
止され、山頂の大内院(火口)を「すり鉢」
に例えて「お鉢めぐり」と呼ぶようになった
そうです。

 火口には大内院のほか、西安河原にも小内
院と呼ばれる噴火口があります。小内院の外
側を回るのを外輪コース、内側を回るのを内
輪コスと呼んでいます。

 富士山は太古の昔から詩歌、紀行、史実に
あらわされ、また山岳信仰のメッカとしてあ
がめられてきた山。大衆化されたとはいえ、
やはり富士山は神秘の山。いろいろ面白い話
が残っています。

 曰く、孝安天皇92年富士山謎の湧出説、
孝霊5年説。曰く、木花開耶姫伝説。三猿の
案内で富士山に登り山頂から天に昇ったとい
います。その時姫が他言無用といったことか
ら猿たちは「見ざる言わざる聞かざる」の庚
申の三猿になったというのです。

 曰く、かぐや姫伝説。16歳の時御門の要
請を断り王冠を受け取るとそのまま富士山頂
に消えたといいます。また聖徳太子、甲斐の
黒駒に乗って空を飛び日本を一周、富士山頂
に馬の足が触れたとの説。五合目の聖徳太子
と黒駒の碑があります。

 山頂コノシロ池には海の魚コノシロがすむ
というはなしもあります。開耶姫を恋い慕う
風の神。山頂に舞う二人の女神。曰く、徐福
伝説。また日本武尊・除福・聖徳太子・天智
天皇・役ノ小角・恒武天皇・空海など登山
説。

 ここもかつては女人禁制の山でした。しか
し1872年(明治5)3月、大政官の布告「神
社仏閣地に女人結界之場所有之候処、自今被
廃止、登山参詣可為勝手候事」という明治政
府の一文により女人禁止は解かれました。


▼富士山【データ】
★【位置】(国土地理院「電子国土ポータルW
ebシステム」から検索)
・山頂剣ヶ峰に電子基準点と三角点、白山岳
に三角点、火口内に標高点がある。

・剣ヶ峰の電子基準点(※標高3774.9m):
北緯35度21分38.78秒、東経138度43分38.24

・剣ヶ峰電子基準点のすぐ南の三角点(標高
3775.6m):北緯35度21分38.26秒、東経138
度43分38.51秒

・白山岳の三角点(標高3756.4m):北緯35
度22分00.02秒、東経138度43分46.42秒

・火口内の標高点(標高3535m):北緯35度2
1分46.51秒、東経138度43分53.22秒

★【地図】
・2万5千分の1地形図「富士山(甲府)」



★【参考文献】
・『甲斐国志』(松平定能(まさ)編集)1814
(文化11年):(「大日本地誌大系」(雄山閣)
1973年(昭和48)
・『古今和歌集序聞書三流抄(ききがきさん
りゅうしょう)』:(「中世古今集註釈解題
(二)」片桐洋一(赤尾照文堂)1973年(昭
和48)
・『古代山岳信仰遺跡の研究』大和久震平著
(名著出版)1990年(平成2)
・『山岳宗教史研究叢書17・修験道史料集
(1)』五木重編(名著出版)1983年(昭和58)
・『神道集』「巻八の四十七」安居院作:東洋
文庫94「神道集」貴志正造訳(平凡社)1994
年(平成6)
・『駿河国新風土記』(全25巻)新庄道雄(1776
〜1835)著(天保5年(1834)に完成した駿
河国の地誌):「駿河国新風土記」(上巻・下巻)
新庄道雄(国書刊行会)1975年(昭和50):
・『日本架空伝承人名事典』大隅和雄ほか(平
凡社)1992年(平成4)
・『日本山岳風土記・3』(宝文館)1960年
(昭和35)
・『日本伝奇伝説大事典』編者・乾勝己ほか
(角川書店)1990年(平成2)
・『富士山縁起』孝安天皇92年:「山岳宗教
史研究叢書・17」(名著出版)1981年(昭和56)
に所収
・『富士山記』(平安時代の漢詩人で文章博士
・都良香著)(「本朝文粹註釋巻第12」に収
納)柿村重松・註(内外出版)1992年(平
成4)
・『富士山・史話と伝説』遠藤秀男(名著出
版)1988年(昭和63)


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山と田園の伝承神話探勝
from 20/10/2000


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