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▼岳みち・里みち・田んぼみち
本文のページ(03) 【とよだ時】(旧とよた時)
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峠道のはなし
▼峠の石仏「石神(いしがみ)」
【短略文】
古代から石には、神秘的な霊力がひそみ、神
霊がこもるという信仰がありました。年々大
きなって成長する石、また生きているとされ
る石や、子供を産む石、さらに、光を放つ石
などの例が、各地にたくさん伝わっ残ってい
ます。また、石は神の依代として考えられて
います。この石に神が休んだとされる御座石
などがあります。
(長文です。拾い読みしてください)
【説明本文】
山里の道のわきや神社などに石神(いしが
み)がまつられています。石神は「いしがみ」、
「しゃくじん」ともいい、古代から石には神
霊が宿るという信仰がありました。そのため、
石神、高石神、石神井という地名があちこち
にあります。
石神は、平安時代に制定された古代法典、
「延喜式」(えんぎしき)内の古い神社にも、
石をご神体とする石神(いわがみ・いしがみ)
があります。石神には、神の依代(よりしろ)
としてまつる石と、石そのものに霊力がある
とするものがあります。
神の依代は、神が座って休息した御座石や
腰掛石、休み石です。また、神の像が石に影
を落とした影向石(ようごうせき)なども全
国的にあり、それぞれ神聖視されています。
石の霊力は天平(てんぴょう・奈良時代)
の昔の『出雲国風土記』楯縫郡(たてぬいご
おり)神名備(かんなび)山の条にも説かれ
ています。それには以下のようなことが書か
れています。
この山、神名樋山の西ろくには、百を越え
るほどの石神、小石神がある。古老が伝える
には、これらはその昔天御梶日女命(あめの
みかじひめのみこと)という神がやってきて、
多岐都比古命(たきつひこのみこと)という
子を産んだといいます。そして神の詔(みこ
とのり)により、この地にまつられることに
なりました。
そしてこれらの「いわゆる石神はこれ多岐
都比古のみ魂(たま)なり。ひでりに当りて
雨を乞う時は、必ず零(ふ)らしめ給う」だ
ろうとあります。つまり雨乞いの神になった
のです。このように大昔から石には霊力が宿
ると考えられていたのですね。
さて、石神には村や峠の境界に鎮座して、
村の外からくる疫病を防除する役目のものも
あります。これは後々道祖神や地蔵などにつ
ながる信仰だそうで、丸い石や自然石をまつ
ったりしています。
また石の形から男女そのものをあらわした
りします。その結合によって豊作を祈る生産
の神とするのもあります。これも道祖神につ
ながっています。
このように石神が道祖神につながるものが
多いのは、『古事記』に出てくる岐神(クナ
ドノカミ)が道祖神だとすることによるのだ
そうです。
岐神(クナドノカミ)とは、イザナギ・イ
ザナミの二神が夫婦分かれする時、その間に
置いた杖が岐神。このクナこそ、二神に和合
の方法を教えたクナ(男性そのもの)であり、
これがなにあろう石神なのだそうですよ。
また石をさわった手で、自身の病気の箇所
をなでて治るように祈る石神もあります。さ
らに耳の病気を治すため、穴のあいた石を奉
納する耳の神、いぼ神やぜんそくの神も、石
を神体とするものが多くあります。
一方、岩や大きな石が毎年大きく育つとい
うのもあります。房総半島のほぼ中央、千葉
県君津市亀山湖の近くにある三石山は、直下
の三石観音堂の奥の院になっていて、名前の
とおり3つの大石に食い込むように観音堂が
建っています。奥の院に行くには、この大岩
の狭い間を体を横にしてくぐり抜けます。
この大岩が年々大きく育っているというの
です。そういえば以前はそれ程でもなかった
通り抜けの窮屈さが最近は骨が折れます。昔
は傘をさして通り抜けられたという人も実際
にいます。このままではあと何年通れるか心
配です。
▼【参考文献】
・『日本神話伝説伝承地紀行』(吉元昭治著)
(勉誠出版)2005年(平成17)
・『日本石仏事典』庚申懇話会(雄山閣)1979
年(昭和54)
・『日本大百科全書・2』(小学館)1985年
(昭和60)
・『民間信仰辞典』桜井徳太郎編(東京堂出
版)1984年(昭和59)
・『宿なし百神』川口謙二著(東京美術刊)1979
年(昭和54)
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