▼山の伝承神話【本文】のページ05

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奥秩父金峰山・五丈岩裏の広場

【説明本文】

 奥秩父の金峰山(山梨県と長野県境)は標高2599m。深田久弥
選定の日本百名山の一つ。また新日本百名山(岩崎元郎選定)、山
梨百名山(山梨県選定)、信州百名山(清水栄一選定)、花の百名山
(田中澄江選定)などにも選ばれています。


 山梨県側では「キンプサン」とか「キンプウサン」と呼び、ほか
にキンプゼン、キンポウザン、キンプザンなどとも呼ばれるようで
す。しかしいまでは「キンプサン」、「キンポウサン」が一般的にな
りました。


 信玄文書には「金風山」と書かれています。また江戸時代の地誌
『甲斐國志』に幾日峰(いくひのみね)とありますが、これは鎌倉
前期の順徳天皇・順徳院(承久(じょうきゅう)の乱・討幕計画失
敗)の「続千載集」にある「千隈川春行水ハ澄二ケリ消えテ幾日ノ
峯ノ白雪」の歌からきたものだそうです。


 山頂には、五丈岩と呼ばれる5立方mくらいの大岩と、三等三角
点(2595.03m)と標高点(2599m)、金桜神社の山宮(本宮)の跡
があります。また北西方向に金峰山小屋もあります。江戸中期の儒
学者荻生徂徠(おぎゅうそらい)が著した本『峡中紀行』に、奥秩
父金峰山山頂は黄金の地だとあります。


 西麓には金山(かなやま)という地区もあり、武田氏の時代の金
の採掘場所ともいうことから、金鉱にかかわる山なので金峰山の名
がついたとする説があります。天文年間(1532〜55年)以降、長野
県側川上村も武田氏の領有になりました。村内にも金山があって、
ここでも武田信玄の命令で金を採掘したといわれます。


 山頂の五丈岩のわきを南(山梨県側)にまわり込むと、ちょっと
した広場があり壊れかけた石祠と石灯篭が建っています。甲府市、
山梨市、牧丘町などにある金桜神社の山宮(本宮)ですがいまはす
っかり荒れ果てています。


 甲府市御岳町にある金桜神社の社伝では、はじめ五丈岩に少彦名
命(すくなひこなのみこと)をまつりましたが、のち日本武尊が須
差之男命(すさのおのみこと)と大己貴命(おおなむちのみこと)
を合祀し、社殿を広場に建立したのが山宮のはじまりとしています。


 かつて山宮には金製の大黒天がまつられていましたが、江戸も末
期の慶応年間(1865〜67)に盗難にあい、さらに放火され山宮は焼
失していまったということです。こんなとろにもドラマが埋もれて
いるですね。



▼金峰山【データ】
★【所在地】
・山梨県甲府市と長野県南佐久郡川上村との境。JR中央本線韮崎駅
の北東24キロ。JR中央線韮崎駅からバス増富温泉から瑞牆山荘経
由、7時間で金峰山(きんぷさん)。


 五丈岩と三等三角点(2595.03m)と標高点(2599m)、金桜神社
の山宮(本宮)跡がある。地形図に山名と三角点の標高と標高点の
標高の記載あり。三角点より北西方向380mに金峰山小屋がある。


★【位置】
・標高点:北緯35度52分17.81秒、東経138度37分31.69秒(国土地
理院「電子国土ポータルWebシステム」から検索)
・三角点:北緯35度52分17.4092秒、東経138度37分31.1284秒(電
子国土ポータルWebシステムから検索)


★【基準点の詳細】基準点成果等閲覧サービス
・基準点:(基準点コード:TR35338654001)(三角点名:金峰)(冠
字選点番号:水 2)(種別等級:三等三角点)(成果状態:正常)
(測地系:世界測地系)(緯度経度:緯度 35°52′17.4092、経度
138°37′31.1284)(標高:2595.03m)(現況状態:正常 1997062
2)


★【山行】
・某年4月29日(金曜日・晴れ)金峰山・大弛峠・川端下(かわは
け)山行時探訪


▼【参考】
・『角川日本地名大辞典19・山梨県』磯貝正義ほか編(角川書店)
1984年(昭和59)
・『峡中紀行』(荻生徂徠):『峡中紀行』河村義昌訳注 雄山閣)
・『山岳宗教史研究叢書・17』(修験道史料集1・東日本編)五来重
編(名著出版)1983年(昭和58)
・『信州山岳百科・3』(信濃毎日新聞社編)1983年(昭和58)
・『新日本山岳誌』日本山岳会(ナカニシヤ出版)2005年(平成17)
・『日本歴史地名大系・山梨』(平凡社)1995年(平成7)
・『山の憶い出』小暮理太郎:『日本山岳名著全集2』(あかね書房)
1962年(昭和37)



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05家庭行事なんでも事典(見本)大切にしたい家庭の行事
06『健康(クスリになる)野菜と果物(見本)主婦と生活社出版(絶版)を改題
07『ひとの一生なんでも事典(見本)何のためにある通過儀礼
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山旅通信【ひとり画っ展】発行
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山旅【画っ展の会】
from 20/10/2000



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