▼雑学・山の伝承ばなし
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【とよだ時】(豊田時男)
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▼熊野古道小辺路・三浦五百瀬の巨杉
【説明本文】
熊野古道の中でも中辺路は
和歌山県高野山から奈良に入り、
再び和歌山県熊野本宮に
抜ける参詣道。
水ヶ峰、伯母子岳、三浦峠、
果無峠など1000m以上の山や
峠を越えていく険しい道。
そのなかほどの十津川村五百瀬は
『太平記』巻第五の
「大塔宮熊野落ちの事」の舞台。
いまでも護良親王の腰掛け岩や
家来・村上義光にちなむ
腰抜田などの伝承が残っています。
4月の初め、高野山から入り
伯母子岳に着くころは雨から
雪に変わり積もり出すしまつ。
それでも花の季節、五百瀬への
下りは満開のヤマザクラが
迎えてくれました。
再び降り出す冷たい雨。
三浦口バス停からまた山道に入ります。
石畳の坂から植林のなかを
登っていきます。
突然、こりゃ何だ。
曲がりくねった枝の巨大な杉が
古道を横切ってならんでいます。
樹齢数百年、
もとここにあった吉村さんという家の
防風林だったとか。
石垣のあとも残っています。
幹に手をまわしてみたり
耳をつけてみたり。
気がつけば
大分時間もまわりぎみ、
あわててテント場予定地に急ぎました。
▼五百瀬巨杉
【所在地】
・奈良県吉野郡十津川村五百瀬 JR和歌山線五
条駅から奈良交通バス上野地下車、十津川村営バ
ス乗り換え、三浦口停留所下車歩いて20分で巨杉。
【位置】(国土地理院「電子国土ポータルWeb)
・五百瀬巨杉:北緯34度01分41.2秒、東経135
度42分26.73秒
【地図】
・2万5千分の1地形図「伯母子岳(和歌山)」
【山行】
・某年4月4日(日曜日・雨)
▼【参考文献】
・『太平記』(巻第五):現代語版『太平記』(河出
書房)1961年(昭和36)
・『日本伝奇伝説大事典」編者・乾勝己ほか(角
川書店)1990年(平成2)
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