▼山の軽口ばなし
本文のページ(03)
【とよだ時】(豊田時男
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東北・鳥海山の鳥海湖と安倍宗任

★詳細は本文をご覧下さい。

【説明本文】
  東北の名山・鳥海山の名は火口湖である
鳥海湖(鳥ノ海)が語源であるとか、山自体が
鳥が左右に羽をを広げて、日本海を見下ろす
形からきているともいいます。鳥ノ海は、山
頂から6キロほど下った御浜宿舎そばの爆裂
火口に水を湛えた池です。

 もう一つ、鳥海弥三郎に関係するという説
もあります。鳥海弥三郎は安倍宗任(むねと
う)のこと。平安時代後期の陸奥の国(むつ
のくに・いまの福島県、宮城県、岩手県、青
森県と秋田県の一部)の豪族。

 あの阿部貞任(さだとう)の弟で「前九年
の役」では兄とならんで阿部軍の指揮を執り、
源頼義軍を悩ましました。安倍氏の全盛時、
宗任の所領がこの方面にあったというので
す。


 宮城県の鳥海の浦という所が、宗任の生誕
地といい、鳥海弥三郎と称した所以だとされ
ています。その後安倍氏の発展に伴って北に
移ります。

 岩手県磐井郡の鳥海、胆沢郡の鳥海の柵、
出羽地方(秋田・山形県)にも矢島方面には
鳥海山、相庭館附近に鳥の海、酒田市の泉竜
寺の徳尼公廟(徳尼公は藤原秀衡の母で阿部
貞任の娘)などは鳥海氏には関係深い遺跡で
す。

 このようなことから、鳥海山は鳥海氏領内
の山として、その名が生まれたのではないか
という。山名ひとつにしても、なかなか奥深
いものであります。


▼鳥海山御本社(ちょうかいざん)【データ】
【所在地】
・山形県飽海郡遊佐町。JR羽越本線象潟駅
からバス、鉾立停留所下車、さらに歩いて5
時間で鳥海山御本社。そばに御室がある。

【位置】
・鳥海山御本社:北緯39度05分51.24秒、
東経140度2分55.07秒

【地図】
・2万5千分の1地形図「鳥海山(新庄)」

【山行】
・某年8月4日(金曜日・晴れ)

▼【参考】
・『日本歴史地名大系5・秋田県の地名』(平
凡社)1980年(昭和55):
・『古代山岳信仰遺跡の研究』大和久震平著
(名著出版)1990年(平成2)
・『日本伝奇伝説大事典』編者・乾勝己ほか
(角川書店)1990年(平成2)
・『日本大百科全書・1」(小学館)1984年(昭
和59)

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