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山里の伝承【ふるさと祭事記】(02)
【とよだ 時】
(イラスト本ではありません)
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▼ふるさと歳時記「農家の庭先の切り干しダイコン」 |
▼ふるさと歳時記「農家の庭先の切り干しダイコン」
【本文】
山から下りてきたふもとの農家の庭に「切り干しダイコン」が干
してあります。最近はあまり見られなくなりましたが、それでも山
深い村では自家製のものをつくっているようです。
竹やヨシでつくったスノコの上にならべて天日干しにしているの
です。これも農村の風物詩のひとつです。おばあさんが一生懸命に
つくったのでしょう。
切り干しダイコンは、冬の間の惣菜として、雪国や寒地では生野
菜の代わりとして利用されてきました。ことに戦中・戦後の野菜不
足の時は重要視された食品です。
日本の太平洋側の季節風は乾燥した冬の北風。この時期にとれる
ダイコンを包丁かダイコン突きで切って、自然の風で乾燥させます。
こうした方法もその土地々々の気象を利用した知恵のひとつ。
切り干しダイコンは、とくに愛知県や九州・宮崎県などが有名で
す。材料としてよいとされるのは、肉質がち密でやわらかく、甘味
のあることが条件だそうです。そんな点からも愛知県特産「宮重ダ
イコン」が最も適しているという。
切り干しダイコンもその切り方で名前がつけられているという。
最も細かに刻んで乾かしたものを「千切り干し」、それよりやや太
めのものを「上切り干し」、たんざく形に切ったものを「角切り干
し」、輪切りにしたものが「花丸切り干し」。
またダイコンをたてに割って乾かしたものを「割り干し」といい、
それには「割り干し」と「長割り干し」の2種類があります。最近
はスーパーなどで求める人も多い。
選ぶときは色のうすいものが新しいので注意します。それは、手
早く短時間で乾かしたものは白く、長期保存したものや期間がかか
ったものは強い褐色になるからだといいます。これはダイコンの中
のアミノ酸と糖分が化学反応をおこして褐色物質をつくるためだそ
うです。
▼【参考文献】
・『くだものと野菜の四季』加藤要(北隆館)1976年(昭和51)
・『日本大百科全書・7』(小学館)1986年(昭和61)
上記は『ふるさと祭事記』から引用しています。
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