山の歴史と伝承に遊ぶ 【ひとり画ってん】

山旅イラスト通信【ひとり画展】とよだ 時

▼633号 「江戸川・利根川合流点のキャンプ場」

【概略】
江戸川と利根川の分流点はヨシが生い茂り、野犬の住みか。大きな
テトラポットが積み重なっています。土手には小さな公園がありキ
ャンプができる。そばのあづまやからは坂東太郎が眼下に望め、ど
ちらを向いても広い空。大きな太陽に向かって深呼吸をした。
・茨城県五霞町

▼633号 「江戸川・利根川合流点のキャンプ場」

【本文】
坂東太郎の名がある利根川。また「男はつらいよ」の映画でおなじ
みの江戸川。利根川は埼玉県から茨城県と千葉県境に入ると東京湾
へそそぐ江戸川を分けます。

その日本中の人が知っているであろう江戸川と利根川の合流点に私
は興味を持っていました。江戸川は渡良瀬川を上流とする太日川(太
井川)として東京湾に注いでいた川で、名にしおう暴れ川だったと
いう。

1654年(承応3)江戸を水害から守り米作振興のため付近の川と結
びつけ、太平洋に流す、いまの利根川の完成時に分流になったのだ
そうです。

地図で見ると千葉県の北端・野田市関宿と茨城県、それに埼玉県が
すれすれの県境になっている地点(実際には突端のみ茨城県が千葉
県に入り込んでいます)。

分流点はヨシが生い茂り、野犬の住みか。大きなテトラポットが積
み重なっています。土手には小さな公園があり、よくキャンプをし
ている人がいると聞きました。

そこで物好きにもテントで1泊してみました。そこには竜神稲荷の
ホコラがあり、干上がってはいますが竜神池もあります。夕方、東
京・千葉はどしゃ降りだというのに2、3粒降ったか降らぬか。や
はりここは端っこか。

地元の人が怪しんで通告したのか消防署のクルマが火の元には十分
注意をするよう注意しにやってきました。

翌日は快晴。土手の四阿からは坂東太郎が眼下に望め、どちらを向
いても広い空。大きな太陽に向かって深呼吸をしました。

▼江戸川利根川合流点キャンプ場【データ】
【所在地】
・茨城県猿島郡五霞町。東武伊勢崎線幸手駅の東北6キロ。東武野
田線川間駅からバス、関宿城下車、歩いて8分でキャンプ場。現地
測量による標高点(11.0m)がある。地形図に「+」の印があり11.
0mの標高数字を記載されている。凡例に記載なし。地名の記載な
し。

【位置】(国土地理院「電子国土ポータルWebシステム」から検索)
・【現地測量による標高点】緯度経度:北緯36度06分27.19秒、東経
139度46分13.91秒

【地図】
・2万5千分の1地形図「下総境(宇都宮)」

【参考】
・「コンサイス日本地名事典」(三省堂)1987年(昭和62)
・「日本大百科全書・3」(小学館)1985年(昭和60)
・「日本大百科全書・17」(小学館)1989年(平成1)

山岳漫画・ゆ-もぁイラスト・画文ライター
【とよだ 時】ゆ-もぁ-と事務所

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