山の歴史と伝承に遊ぶ 【ひとり画ってん】

山旅イラスト通信【ひとり画展】とよだ 時

▼289号 「岐阜県・新穂高ロープウェイ駅ヤナギラン」

【概略】
新穂高ロープウエイで西穂高口駅へ。その構内のマウントビューか
らコーヒー片手に望む北アルプスの山々。1週間前、目の前の笠ヶ
岳に登り、双六岳、三俣蓮華岳、雲ノ平などをひとまわり。改めて
みる笠ヶ岳はまた感慨ひとしお。窓の下に紅いヤナギランが花盛り
だった。
・岐阜県高山市

▼289号 「岐阜県・新穂高ロープウェイ駅ヤナギラン」

北アルプス穂高連峰西穂高岳と笠ヶ岳との谷間にある新穂高温泉
は、奥飛騨温泉郷の最奥に。国民保養温泉にも指定されています。

泉質は単純硫化水素泉で、泉温51度〜95度。古くから笠ヶ岳、双六
岳、穂高連峰などの登山口。とくに西穂高岳へは1970(昭和45)年、
新穂高ロープウエーが新穂高温泉駅〜西穂高口駅間全長3200mが完
成し、登山者や観光客でにぎわっています。

ある年、笠ヶ岳から双六岳、三俣蓮華岳、雲ノ平を一回り。1週間
ぶりに新穂高温泉に戻りキャンプ場にテント泊。翌朝、ロープウエ
ーに乗ろうと暗いうちに乗り場に行きました。

暗い中で何かうごめいています。ライトをつけてみるとなんと、す
でに乗客がならんでいます。こんな所まで競争社会なのですね。

西穂高口駅構内には売店・食堂などがあります。展望喫茶室マウン
トビューは目の前にいままで歩いてきた笠ヶ岳から双六岳への稜線
がつづいています。

コーヒーを飲みながら冷房の効いた店内からの展望はまた格別で
す。窓の下にいまが真っ盛りに咲いている紅いヤナギランが印象的
でした。

その後行ったらマウントビューはなくなり、ただの土産物店がなら
んでいました。展望台は建物の外に作られコーヒーを飲みながらの
情緒はなくなってしまいました。

▼【データ】
【所在地】
・岐阜県高山市上宝町(旧吉城郡上宝村)。JR高山本線高山駅か
らバス新穂高温泉下車、ロープウェイ15分で西穂高口駅。地形図に
駅名と建物記号のみ記載。駅より東方向直線約24mに三等三角点(2
155.9m)がある。

【位置】
・【西穂高口駅】緯度経度:北緯36度16分4.52秒、東経137度36
分6.8秒(国土地理院「電子国土ポータルWebシステム」から検索)

【地図】
・2万5千分の1地形図「笠ヶ岳(高山)」。5万分の1地形図「高
山−上高地」

【山行】北アルプス笠ヶ岳〜黒部源流縦走
・某年8月14日(日・快晴)西穂高口駅探訪

【参考】
・「日本大百科全書・12」(小学館)1986年(昭和61)
・「角川日本地名大辞典21・岐阜県」野村忠夫ほか編(角川書店)1
980年(昭和55)

【とよだ 時】 山と田園風物漫画
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 (主に画文著作で活動)
【ゆ-もぁ-と】事務所
山のはがき画の会

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山旅イラスト【ひとり画展通信】
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