山の伝承伝説に遊ぶ
山旅通信
【ひとり画ってん】とよだ 時

……………………………………

▼037号「北ア・上高地穂高神社」

【略文】
上高地明神池の穂高神社の奥宮は穂高見命をまつる。本宮は穂高町。
穂高奧宮の標柱の下にザックを置き吊り橋をわたり人影まばらな境
内へ。そのころは境内には自由に入れ受付けでいろいろと聞く。そ
んなに関心あるなら拝観料いらないよ」と受け取ってくれなかった。
・長野県松本市安曇(旧南安曇郡安曇村

▼037号「北ア・上高地穂高神社」

【本文】
北アルプス・長野県の上高地の明神池にある穂高神社の奥宮は、昔、
安曇野で栄えた豪族・安曇氏の祖神・穂高見命(ほたかみのみこと)
をまつっているそうです。

本宮である長野県安曇野市(旧南安曇郡穂高町)の穂高神社は平安
時代の本『延喜式』にすでに「穂高神社明神大(ママ)」と書かれ
ているというから古い。

信濃がかつて海だったころ、穂高見命が穂高岳に降りたち、一帯を
おさめたため上高地は「神降地」、「神垣地」とも書き、水の神とし
てまつります。

穂高神社奥社へは、上高地バス停から1時間あまりのところにあり
ます。穂高神社の標柱の所にザックを置いてから参道を入り、吊り
橋を渡ります。

ことしの夏は天候不順。穂高奧宮の標柱の下にザックを置き、徳沢
方面への道と分かれ吊り橋をわたって、人影まばらな境内を歩きま
す。そのころは境内までは自由に入れました。

受け付けでいろいろたずねました。はじめけげんな顔をしていた宮
司も、だんだん打ち解け「そんなに関心を持ってくれるならいらな
いよ」と拝観料を受け取ってくれませんでした。

先年訪ねた時はシーズン中なのか観光客でごった返しており、境内
に入るのも厳重になっておりました。

▼【データ】
【山名】穂高神社奥宮:安曇氏の祖神・穂高見命(ほたかみのみこ
と)をまつる。

【所在地】
・長野県松本市安曇(旧南安曇郡安曇村)。長野電鉄新島々駅から
バス・上高地から歩いて1時間10分で上高地明神・穂高神社。地形
図に鳥居の神社記号の記載あり。

【位置】
・上高地穂高神社:北緯36度15分12.5秒、東経137度39分52.6秒

【地図】
・2万5千分の1地形図「上高地(高山)」or「穂高岳(高山)」(2
図葉名と重なる)

【参考】
・『角川日本地名大辞典20・長野県』市川健夫ほか編(角川書店)1
990年(平成2)
・『日本歴史地名大系20・長野県の地名』(平凡社)1979年(昭和54)

……………………………………

山と田園の画文ライター
イラストレーター・漫画家
【とよだ 時】

………………………………………………………………………………………………
山旅通信【ひとり画展】
題名一覧へ戻る