【天狗のはなし】((/temg/tem015/ten015.html)

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015「役ノ行者開山の山々」

【序文】(140字)
修験道の祖・役ノ行者小角が開山の山は各地にやたらに多い。羽
黒山、月山、湯殿山、金峰・鳥海山などその数全国で80座とも90
座ともいわる。しかし山といっても名刹の山号もあるため、どこ
まで山の数に入れたらいいのか迷うのが難点。行者おん歳、67ま
での間だという。

015「役ノ行者開山の山々」

【本文】
修験道の祖・役ノ行者開山の山は各地にやたらに多い。その数全
国で80座とも90座ともいわれます。『役行者伝記集成』(銭谷武平
著)は『役行者本記』を引用して、役ノ行者の開山した山々を時
系列で記載しています。それを孫引きでさせて戴きました(ただ
し天武天皇の4ヶ所、年号が西暦と1年ずつずれて誤記されてい
ましたが、十干十二支を参考に「歴史年表」を使い修正しました)。

「飛鳥時代の天智天皇九年(670)、庚午(かのえうま)、小角は37
歳。7月大峯を出発して、3日のうちに出羽の国の羽黒山に着いた。
それから、出羽の国の月山・湯殿山・金峯・鳥海山、奥州の秀峯な
どを巡って、22日の後に大和に帰ってきた。およそ里数にして三
千百里。天智天皇十年(671)辛未(かのとひつじ)、小角は、38
歳。5月には上野国の赤城山に行った。

下野の国の二荒山(日光山)・越後の伊夜彦山(弥彦山)・越中の立
山・加賀の白山・若狭の越智山・近江日枝山(比叡山)・山城の愛
宕山などを巡って、四十余日後に金峯に帰ってきた。天武天皇白鳳
元年(原文では二年になっていた・673)癸酉(みずのととり)、小
角は四十歳。六月に伊勢の両皇宮にお詣りをした。

二見の浦・尾張の熱田、三州の猿取・峯堂・白峯、駿州の富士、相
州の足利(矢倉岳)・雨降・箱根、伊豆の天城・走湯、相州の江ノ
島、常陸の筑波、三岫の香島・香取・浮巣、信州の浅間岳、甲斐の
駒ヶ岳、信州甲州両国の内の御岳・美濃の南宮・鳳凰山、近江の息
吹山(伊吹山)・石山、大和の笠置山などを巡って、四十数日の後、
八月上旬に葛城山に帰ってきた。

天武天皇六年(原文では七年になっていた・678)戊寅(つちのえ
とら)、小角は四十五歳。八月に西州(山陽道、四国、九州)に赴
いた。讃州の八栗岳(五剣山)・筑前の背振山・豊前の彦山・筑後
の高羅(高良山)、日向の霧島・土佐の足摺・伊予の石鎚、薩州の
鹿児山、日向の憶原・高千穂ノ岳・速日岳・小戸瀬戸、豊前の木綿
(湯布岳)・宇佐山・日向の阿蘇山・筑前の朝蔵山(朝倉山)・御笠
山(宝満山)・宗像山、長州の表景山(面影山)・周防の盤国山(岩
国山)、安芸の厳島・備後の式部山・備中の黒髪山・弥高山、美作
の塩垂山・播州の青山・赤山、石見の八上山・出雲の手間山・杵築
社、伯州の大山・但馬の国山・丹後の橋立・大山、丹波の大江山・
北峯(北大峯、岩屋山)などを巡って、十月下旬に大峯山に帰って
きた。

天武天皇十年(原文では十二年になっていた・682)壬午(みずの
えうま)、小角は四十九歳。四月に大峯を経てから、熊野に行き、
三山に詣り、みなはその神に閲した。紀州の三栖山・百重山・真形
(まなかた)・飽美(あくみ)山。ことごとく経歴して、摂州の箕
尾・毘陽山・摩耶・和泉の荒山・河内の生駒山を、常に遊戯の地と
していた。

天武天皇十一年(原文では十二年になっていた・683)癸未(みず
のとひつじ)、小角は五十歳。四月、直ちに三熊野(熊野三社)山
に赴いた。…大日岳・釈迦ケ岳・空鉢岳・七面山(ななおもてやま)
・弥山(みせん)に着いた。…後に、吉野を出た。大峯を経歴する
ことをここに於いて果たすことができ終わった。九月十四日であっ
た。持続天皇金明二年(688)戌子(のえね)夏、山城の愛宕山に
遊行してとどこおりなく修めることができた。

持続十一年(697)、この年文武元年丁酉(ひのととり)。小角は六
十四歳。二月に伊豆大島に流されて、三年の間住んでいた。富士山
に登り、毎夜、天城・足利・走湯に往来して修行に専念するのが日
常であった。

文武天皇四年(700)庚子(かのえね)、小角は六十七歳。京の都に
帰還した」とならびます。しかし山といっても名刹の山号もある
ため、どこまで山の数に入れたらいいのか迷うのが難点です。行
者おん歳、67歳までの間だそうです。

▼【参考文献】
・『役行者御伝記図会』(1850年・嘉平3年刊)
・『役ノ行者御伝記』広安恭寿著(藤井文政堂刊)明治41年
・『役行者伝記集成』銭谷武平(東方出版)1994年(平成6)
・『役行者絵巻』浅井了意著(江戸時代・貞享5・1748年)
・『役行者伝記集成』銭谷武平(東方出版)1994年(平成6)
・『役行者本記(ほんぎ)』(奈良時代・神亀元(724)年・役義元
著の記述があるがはっきりしない)(『役行者伝記集成・p117』で
は1501(文亀元)年
・『続日本紀・一」:新日本古典文学大系・12『続日本紀・一』青
木和夫ほか校注(岩波書店)1990年(平成2)
・『図聚天狗列伝・西日本編」知切光歳著(三樹書房)1977年(昭
和52)
・『仙人の研究」知切光歳(大陸書房)1989年(平成元)
・『天狗の研究』知切光歳(大陸書房)1975年(昭和50)

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 (主に画文著作で活動)
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