【山の神々いらすと紀行】見本
画と文・とよだ 時 (とよた時改め)
1200円(消費税含、送料無料)。よかったらどうぞ。

▼山頂に建っている祠はなんだ?不思議に思ってはじめた山めぐり。 
ほとんどがその山に伝わる伝説に関係していた。
東京新聞出版局から出版したものに大幅加筆改訂しました。雑誌「岳人」
に連載したものをまとめた本です。
東北の山から北・中央・南アルプス・近畿の山117座。

・見本・詳細は下方をどうぞ。

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●【目次】


▼第1章 東北の山

 
(見本は下方部にあります)

・八幡平の祠と岩手山の鬼
・岩手山の祠と田村麻呂
・秋田駒ヶ岳の祠と手長彦足長彦神
・早池峰山の祠と七不思議
・鳥海山のご本社
・飯豊連峰草履(ぞうり)塚の姥ごん
・吾妻連峰天狗岩の祠
・一切経山の安倍貞任
・会津磐梯・山の怪物
・安達太良山の安達太良神社など12項目。
・以上山域の参考文献・ご協力先


▼第2章 越後・上州・北信の山
・守門岳の祠と伝説
・八海山の祠とダイズラ神王
・巻機山の織姫
・苗場山の伊米神社と早苗
・妙高山の伝説
・谷川岳の伝説
・上州武尊山のヤマトタケル
・妙義山天狗と大ノ字
・乙妻山山頂虚空蔵様
・高妻山アミダ様
・飯縄山飯綱三郎天狗
・迦葉山天狗の住処奥ノ院
・姨捨山姨捨伝説など14項目。
・以上山域の参考文献・ご協力先


▼第3章 北関東・西上州の山
・那須茶臼岳の九尾の狐伝説
・奥日光金精峠金精さま
・奥日光白根山の祠
・男体山の天狗騒動
・皇海山の剣
・庚申山と庚申さま
・荒船山の伝説
・両神山のオオカミこま犬など8項目。
・以上山域の参考文献・ご協力先


▼第4章 秩父奥武蔵・奥多摩・房総の山
・秩父御岳山と普寛行者
・奥武蔵妻坂峠の一里観音
・奥武蔵子の権現の子の聖(ねのひじり)と妖怪たち
・奥多摩石尾根七ツ石の将門伝説
・大岳山の大岳神社のオオカミ狛犬
・御岳山奥の院の桜坊天狗
・三頭山の三頭御前
・房総高宕山と源頼朝伝説
・房総伊予ヶ岳、富山伏せ姫の籠穴など9項目。
・以上山域の参考文献・ご協力先


▼第5章 高尾・道志・丹沢の山
・高尾山の本尊カラス天狗
・道志秋山の二十六夜山の月待ち行事碑
・御正体山と妙心上人のミイラ
・塔ノ岳のお塔尊仏岩・大山の天狗の親分伯耆坊
・丹沢不動ノ峰の不動さまと鬼ヶ岩
・檜洞丸の山の神の祠
・蛭ヶ岳の御嶽大神と毘盧舎那仏
・菰釣山武田信玄のむしろ旗など9項目。
・以上山域の参考文献・ご協力先


▼第6章 大菩薩・奥秩父・茅ヶ岳
・大菩薩峠妙見菩薩と石丸峠
・黒川鶏冠山のにわとり大権現
・滝子山鎮西池の白縫神社
・飛竜山の飛竜神社
・笠取山の水神社
・十文字峠の里程観音
・国師ヶ岳天狗岩の鉄剣
・金峰山五丈岩と金桜神社
・乾徳山山頂の大権現
・黒金山西沢渓谷間の山の神
・茅ヶ岳の仙人など11項目。
・以上山域の参考文献・ご協力先


▼第7章 箱根・富士山周辺・八ヶ岳の山
・箱根大雄山の道了尊天狗
・富士山火口内の眠れる蹲虎(そんこ・虎岩)
・富士山五合目飛翔神馬と聖徳太子の碑
・石割山もう一つの「天の岩戸伝説」
・三ツ峠のだるま石と水難防止祈願
・八ヶ岳赤岳の赤嶽山神社
・阿弥陀岳の石仏群
・権現岳の槍
・蓼科山のホコラと甲賀三郎伝説など9項目。
・以上山域の参考文献・ご協力先


▼第8章 北アルプスの山々
・白馬乗鞍岳天狗原のホコラ
・白馬大池いまはなきトリイ
・小蓮華山(大日岳)の大日如来
・白馬岳三国境で奇跡の発見の地蔵像
・白馬鑓温泉の石仏
・鹿島槍ヶ岳の地震の神さま鹿島明神
・剱岳山頂のスサノオノミコト
・立山・雄山神社と有頼
・薬師岳とミザノ松
・黒部川源流のカッパ
・黒部五郎岳の中之俣白山神社
・鷲羽岳と鷲羽池
・笠ヶ岳のホコラ
・槍ヶ岳のホコラと播隆上人
・上高地・穂高神社と安曇野伝説
・常念岳の妖怪常念坊
・乗鞍岳・剣ヶ峰のホコラなど17項目。
・以上山域の参考文献・ご協力先


▼第9章 中央アルプス・木曽御岳
・木曽駒ヶ岳の神馬と駒ヶ岳神社
・木曽駒ヶ岳登山の悲劇「聖職の碑」
・木曽駒岳濃ヶ池の竜神と娘の機音
・麦草岳のホコラ
・宝剣岳のタヂカラオノミコト
・南駒ヶ岳のホコラ
・木曽御岳山の御嶽山神社と霊神碑
・木曽御岳山の山々に棲む4人の大物天狗
 たちなど8項目。
・以上山域の参考文献・ご協力先


▼第10章 南アルプスとその周辺の山々
・夜叉神峠の夜叉神
・鳳凰三山地蔵ヶ岳の子授け地蔵
・甲斐駒の駒ヶ岳神社
・甲斐駒黒戸尾根の刀利(とうり)天狗
・北岳の大日如来
・農鳥岳大町桂月の歌碑
・荒川三山東岳のホコラ
・赤石岳大名登山と荒川小屋
・赤石岳幻のホコラ
・光岳の光る岩峰
・南ア展望台大日峠の大日如来など11項目。
・以上山域の参考文献・ご協力先


▼第11章 近畿の山々
・伊吹山のヤマトタケル像
・葛城山系岩橋山の岩橋の作りかけ
・奈良金剛山の蛇谷の一言主神
・大峰山脈弥山の天河神社奥宮
・大峰山脈山上ヶ岳役ノ行者
・大峰山脈前鬼後鬼
・大台ヶ原日出ヶ岳の一本ただら
・和歌山県高野山の高林坊天狗
・南紀法師山幻のニホンオオカミなど9項目。
・以上山域の参考文献・ご協力先

 

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見 本

第1章 東北の山々

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▼中 扉

【東北の山々】 このページの目次
・八幡平と岩手山の鬼
・岩手山と田村麻呂
・秋田駒ヶ岳の手長彦足長彦神
・早池峰山の七不思議
・鳥海山のご本社
・飯豊連峰草履塚の姥ごん
・吾妻連峰天狗岩
・一切経山の安倍貞任
・会津磐梯山の怪物
・安達太良山の安達太良神社
・以上山域の参考文献・ご協力先

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■八幡平の祠とと岩手山の鬼

 広大な高層湿原と高山植物の宝庫・八幡平。アオモリトドマツ原
生林の中に、さざ波がゆれる神秘的な火口湖の八幡沼。まわりは木
道が敷かれシーズン中、観光客が絶えません。湖畔には美しいミズ
バショウやニッコウキスゲが咲きほこります。

 八幡平周辺は豊富な湧水に恵まれ、その丘陵や段丘の縁辺は人々
の生活の場として利用され、松尾村の野田遺跡や水切場遺跡など多
くの遺跡があり、なかには屋敷台の釜石遺跡のようにストーン・サ
ークルまで発見されています。報告によるとストーン・サークルは、
最大規模・直径12mの円形で、河原石を使っているという。北側
には割石を方形に敷いた張り出しがあり、中央にも径1.8mのス
トーン・サークルがあります。ストーン・サークルは11号址まで
検出され、出土遺物は縄文期前葉に属するという。

 昭和になり、新聞記者であり随筆家の杉村楚人冠が八幡平を訪れ、
大自然の景観に心を打たれ紀行文に紹介されて、一躍全国的に有名
になったのでありました。

 その八幡沼のほとりに東夷討伐途中の坂上田村麻呂が建立したと
伝える「応神八幡」を祀る祠があります。

 かつて、ここから東南にそびえる岩手山は、大猛丸(おおだけま
る)という鬼が棲み、その館があったと伝承します。現在でも山頂
南側の外壁には峻険な屏風岩があり「鬼ヶ城」といっています。大
猛丸は、赤頭の高丸とも異名をとり、葛根田(かっこんだ)にある
「玄武洞」を出城にし、雫石町の大竹と呼ばれる山岳地帯に本拠を
置く鬼神でした。

 乱暴者の鬼は、山麓を荒らし放題で、村人のその被害に困り果て
ていました。これを伝え聞いた坂上田村麻呂は、森ヶ岡(いまの盛
岡)に本陣を敷き、大猛丸討伐を決意。平安時代の初期の802(大
同2)年のことだったという。

 ところが大猛丸は、岩手山の鬼ヶ城にたてこもってしまいました。
当時霧山と呼ばれるほど山上は霧が深く、地形不案内の田村麻呂は
手も足も出せません。そこで家来の霧ヶ源太忠義らを北側の魔地川
(松川)沿いに偵察に向かわせ、霧の晴れ間を見はからって一気に
攻撃に出ました。たまらず大猛丸は、岩手山から八幡平に逃げ込み
ましたが、追いつめられてついに滅ぼされてしまいました。鬼神大
猛丸は朝廷にしたがわぬ、このあたりに住んでいた蝦夷(えみし)
を象徴し語りつがれています。

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 このように東夷を平定した田村麻呂は、八幡沼のほとりに全軍を
集め、神威による戦勝を感謝するとともに、応神八幡大神を勧請し
たという。8本の旗を立てて武運長久を祈願し、八幡神社を建立し
ました。そしてこの地を去るにおよび、地名を「八幡平」と命名。
近郊の「源太森」や「源太ヶ岳」は、家来の霧ヶ源太忠義にちなん
だ山名だという。

 八幡平は坂上田村麻呂の蝦夷征討に関する地名伝承が多くありま
す。周辺には「源太森」、「松川」、「松尾」、「寄木」、「時森」などの
地名があります。「西根郷土史物語」によれば、八幡平は征討軍の
旗8本を立てて戦勝を祈願したための地名だという。源太森は田村
麻呂の部下源太忠義が物見をした山だという。また松川は、魔の住
む魔地川、松尾は鬼の出る境の魔地尾、寄木は賊の集まる寄鬼、時
森は賊の大将登鬼森だという。

・岩手県安代町と松尾村、秋田県鹿角市と田沢湖町との境、JR東
北新幹線盛岡駅からバス、八幡平頂上下車、八幡平(1613m) 
2万5千分の1地形図:「八幡平」

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■岩手山の祠と田村麻呂

 岩手富士と異名のある山の名は凶暴な鬼が改心し、その証拠とし
て岩の上に手形を押して、「岩手」としたのにちなむという。

 また、啄木記念館がある玉山村渋谷地区の、突き出た大岩「岩出
の森」にちなむとも、アイヌ語のイワァ・テェケ(岩の手・枝脈)など
の説があります。

 そういえば、外輪山の内側の噴火口内にまた妙高山があって、ケ
ルンがふたつ積まれてそれが2本の角になり、火口壁の上からみる
とまるで鬼の顔の形になっています。かつて岩手山には、大猛丸と
いう鬼が棲み、その館があったという伝説があります。

 その妙高山の東側火口に岩手山神社奥宮があります。神仏混交の
時代には岩鷲(がんじゅ)権現、田村権現、田村大明神などといっ
たという。
 岩鷲の名は、岩手山の異名である岩鷲山からきたもの。田村、田
村とつづくのは、社伝にある延歴20(801・平安時代初め)年、
あの坂上田村麻呂が蝦夷を平定し、国土安泰を祈願してここに神社
を創建したという故事からでしょうか。

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 この権現さまは獅子頭をご神体にするという。そういえば外輪山
薬師岳付近に石の獅子頭が置いてあります。

 祠に祭る神は大国主命である大名牟遅命(おおなむちのみこと)、
穀物の神・宇迦之御魂命(うがのみたまのみこと)、それに日本武
尊(やまとたけるのみこと)の三柱。岩手山への四つの登山口のう
ち、柳沢口、雫石(しずくいし)口、平笠口には里宮としての岩手
山神社があります。

 岩手山の神は作神でもあり、戦争中は武勇の神としても有名だっ
たという。かつて地元の人は奥宮でお札を求めハイマツの枝を折っ
て帰り、虫除けに田畑に立てたのだそうです。

 毎年4月から5月ごろ農事を知らせる雪形もあらわれるそうで
す。「種蒔き爺」といい、腰をかがめてざるを持っている形で、3
ヶ所もあり里から見えるのはそのうちの2ヶ所という。また、岩鷲
山のもとになっている鷲の雪形もあります。

 11世紀半ばには「前九年の役」で源頼義が安倍貞任(あべのさ
だとう)追討の際、戦勝を祈願したこともあったと伝えます。また、
1189(文治5)年、源頼朝が藤原泰衡(ふじわらのやすひら)
を攻略した時、土地の豪族工藤小次郎行光が泰衡の捕縛を祈り、岩
手山神社のご利益からか、願いが成就したなどとしています。いま
の祠(ほこら)は1686(貞享3)年の岩手山大噴火後に再建し
たものという。

 岩手山の名は凶暴な鬼が改心し、その証拠として岩の上に手形を
押して、「岩手」としたのだとも、啄木記念館がある玉山村渋谷地
区の、突き出た大岩「岩出の森」にちなむとも、またアイヌ語のイ
ワァ・テェケ(岩の手・枝脈)などの説があります。

・岩手県雫石町と松尾村との境、JR東北新幹線盛岡駅からバス、
柳沢から歩いて5時間半で岩手山(2038m) 2万5千分の1地
形図:「大更」

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第1章

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■秋田駒ヶ岳の祠と手長彦足長彦神

 秋田駒ヶ岳はその名のように馬にちなんだ山。雪解けのころ、こ
の山の横岳の山腹にたくましい馬の形が黒くあらわれるのが山名の
由来。秋田駒は、女目岳(おめだけ)、男岳(おだけ)、女岳(めだ
け)などの総称で、かつてはそのたくましく奔走する馬を雄馬にみ
たて「雄駒箇嶽」「雄駒嶽」と呼称しました。

 ここは昔から人も通らぬところと恐れられ「邦内郷村志」に「里
人相伝、此山中魍魎(もうりょう)鬼類之棲処、甚多怪異、故自昔
至于今、無登山而見其境者、尋常人間不通之地也、最峻高絶壁四時
有雪、自是羽州秋田境」とあります。

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 またこんな話も伝承されています。その昔、秋田駒には手長彦、
足長彦という2神がいて、山麓の温泉神居(かむい)の湯(いまの
国見亀の湯)を見つけ、村人の病気の治癒に利用させたという。

 この神は天狗どもを率い、雪毛の神馬にまたがり、女岳の馬場小
路で遊んでいましたが、馬の死後、山頂に祠を建てて神としてまつ
ったと伝えています。いまでも男岳山頂には赤い鳥居を前に3つの
祠があります。

 だいたいこのあたりは、徳川幕府から派遣されてくる「御買馬衆」
の通り路。横手、角館、生保内(おぼない=いまの田沢湖)から国
見峠を越えて盛岡に入り、目的の軍馬を購入するもの。ところがこ
の役人が大いばり。沿道の村人を人夫にかり出し、一行6、70人
の宿泊の準備から用度品、食事の用意までさせられ、村びとはその
期間は農作業や山仕事など手につかなかったという。

 ある夏、阿弥陀池の避難小屋を一夜の宿としました。他に宿泊者
はひとりのみ。夕食をとり夕闇せまる阿弥陀池のほとりを散歩しま
す。カジカガエルの大合唱がはじまっています。木道にしゃがみ込
み、そっとヘッドランプのあかりを当ててみますが、その姿は見え
ません。離れるとまた大合唱がはじまります。

 それにしても雪が積もり、厚い氷につつまれる小さな池で、これ
だけたくさんのカジカたちはどのようにして越冬するのでしょう
か。

・秋田県田沢湖町と岩手県雫石町との境、JR秋田新幹線田沢湖駅
からバス、駒ヶ岳八合目下車1時間で秋田駒ヶ岳(1637m) 2
万5千分の1地形図「秋田駒ヶ岳」

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第1章

第2章へつづく

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1200円(消費税含、送料無料)。よかったらどうぞ。

▼とりあえず、品名を下記にご記入、送信して下さい。
在庫を確認し、ご返事致します。
toki@toki.moo.jp
迷惑メール防止のためアドレスを替えてあります。
恐れ入りますが
変換して送信してください。

・定額小為替が便利です。または
・郵便振替口座:00130-5-355576
名義:時・ゆ-もあ-と

・京葉銀行北方支店(点番153)
口座番号:3040081 名義:とよた 時(※名義は濁りません)

ゆ-もあ-と制作処
画房【とよだ 時】
責任者・とよだ 時

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