無料メールマガジン山の伝承通信(05)
(とよだ 時)

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山旅イラスト通信【ひとり画展】から
北ア・白馬乗鞍岳山ノ神尾根の道標

【概略文】

白馬岳北東白馬大池から東にのびる山の神尾根があります。地図を
広げるたびこの尾根が気になります。ある年思いきって千国駅に下
車、塩の道千国街道を歩き若栗民宿経由で登ってみました。

草いきれの長い尾根を登り、途中で山の神に「あいさつ」すべく、
祠への道を探しますが見つかりません。ガイドブックの説明の場所
あたりを行ったり来たり。ついにあきらめ天狗っ原方面へ。

沢すじを登った所で突然逆向きの道標。先への道は沢に入ってなく
なっています。おかしいな。道はまちがいないのだが。また行った
り来たり。そのうち日没。

雨が降り出し、沢すじにテントを張りました。翌日も雨。道を求め、
ヤブをこぎ地塘を渡り、やっと栂池への道に飛び出しました。丸半
日湿原をウロウロ。山の神のたたりか、天狗のいたずらか。ほんと
に「むかっ腹」のたつ「天狗っ原」でありました。

▼北ア・白馬乗鞍岳山ノ神尾根の道標


【本文】

北アルプスには乗鞍岳が2つあり、南にある乗鞍岳は、乗鞍スカイ

ラインが通る山。マイカーは規制になっているとか。一方、北端に

ある乗鞍岳は、ほかと区別するため白馬岳の近くにあるので「白馬

乗鞍」とも呼んでいます。



その乗鞍岳の天狗っ原(てんぐっぱら)から東に長い山ノ神尾根が

延びています。途中に尾根の名前のものになっている山の神の社も

あるという。



ある年、思いきって長野県北安曇郡小谷村のJR大糸線千国駅に下

車、塩の道千国街道を歩き若栗民宿経由で登ってみました。草いき

れの長い尾根を登り、途中で山の神に「あいさつ」すべく、祠への

道を探しますが見つかりません。



ガイドブックの説明の場所あたりを行ったり来たりと1時間あま

り。ついにあきらめ天狗っ原へ向かいます。湿原を何ヶ所か横切り、

沢すじを登った所で突然逆向きの道標です。



先への道は沢に入ってなくなっています。おかしいな。道はまちが

いないのだが。わき道もなく、また行ったり来たり。そうこうする

うち日没になってしまいました。



やがて雨が降り出し気温も下がってきました。仕方なく沢すじにテ

ントを張りビバークすることにしました。翌日も雨。道を求め、ヤ

ブをこぎ地塘(ちとう)を渡り、やっと栂池(つがいけ)へ通じる

道に飛び出しました。



まったく、丸半日湿原をウロウロしていたわけです。なんというこ

とか。山ノ神は容易に近づかせてはくれません。それとも天狗のい

たずらか、まるでキツネにつままれたようです。



計画ではきのうは白馬大池のテント場に泊まり、いまごろは白馬岳

に向かって歩いていているころ。後立山連峰を針ノ木峠まで縦走し

ようとする身にとってきょうのロスは痛い。



ほんとに「向っ腹(むかっぱら)」のたつ「天狗っ原」。でもこれも

いい経験、まあまあ終わりよければすべてよし。



受け入れよう、受け入れようと、天狗っ原に建つ石祠に頭を下げ、

白馬乗鞍岳のケルンに意味もなく触ったりしながら白馬大池のテン

ト場を目指したのでありました。でもどうなっちゃっているんだ

ろ?



ちなみに天狗っ原にはりっぱな石の祠があります。これは、1927

年(昭和2)北安曇郡北城村(今の白馬村・はくばむら)の後藤敏

という人が建てた白馬岳神社で、天照大神をまつってあるそうです。



建てた当時は木の祠でした。その後台風で吹き飛ばされ1958年(昭

和33)、白馬村の援助で、石造りの祠に立て替えたものだそうです。


▼天狗っ原【データ】
★【所在地】
・長野県北安曇郡小谷村。JR大糸線白馬駅からバス、栂池高原か
ら歩いて1時間で天狗原。標高点(2204m・標石はない)がある。
地形図に天狗っ原の文字と標高点の標高の記載あり。
★【位置】(国土地理院「電子国土ポータルWebシステム」から検索)
・標高点:北緯36度46分56.19秒、東経137度48分48.6秒
★【地図】
・旧2万5千分の1地形図「白馬岳(富山)」
★【参考】
・『北アルプス白馬連峰 その歴史と民俗』長沢武(郷土出版社)198
6年(昭和61)


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(気になるひとこと)
★群れない、慣れない、頼らない(日本画家、堀文子)

           「犬の遠吠え」
・戦争はイヤだ。
子どものころ家の廊下から向こうの森を見ていたら、飛行機が
2機追いかけっこをしていた。まるでトンボが遊んでいるようだ。
アメリカの艦載機を日本の飛行機が機関銃を撃ちながら追い
かけているのだった。あとで薬莢を探しに行った。
             ……千葉県の下総地方でもこんなふうでした。

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きょうの余計なひと言
・人生やっても駄目なことばかり、どうせ駄目なら酒飲んで寝よか。
                           
……そうだ、そうだ

 

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