無料メールマガジン山の伝承通信(04)
(とよだ 時)

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山旅イラスト通信【ひとり画展】から
▼上越・美人な平標山の山ノ神

【概略】

山ノ神はやきもち焼きで見にくいコワーイ女神だといいます。とこ
ろが、平標山小屋の山ノ神は大変な美女。はち切れんばかりの豊満
な肉体をあらわに、祠の中から笑みを浮かべて流し目を送っていま
す。
7月、梅雨も明けて平標山は炎天下。東方・谷川岳方面へ続く縦走
路にアカトンボが群れています。平標山は文字通り平らな山。その
平らな上に新潟と群馬の県境の標識が建っているので「平標」だと
いうけどホントかいな。
平標山小屋のわきに鎮座まします山ノ神に胸をときめかせて下山に
かかります。そんな不謹慎な態度に罰がくだったか、途中突然雷と
大雨。
全身ずぶぬれの目にあいながらやっと予約してあったタクシーの待
っている物置小屋の中に逃げ込み、着替えをしました。あの大雨に
たたかれていたマイヅルソウの白い小さな花を思い出します。

▼上越・美人な平標山の山ノ神


【本文】

山ノ神というのはふつう、やきもち焼きで見にくいコワーイ女神だ

とされていますよね。だから山仕事に女性を入れるのはタブーとい

うことになっています。ところがですよ、谷川連峰平標山小屋の山

ノ神は大変な美女なんです。はち切れんばかりの豊満な肉体をあら

わに、祠の中から笑みを浮かべて流し目を送ってくれています。



ある年の7月、梅雨も明けて平標山(1984m)は炎天下。東方・谷

川岳方面へ続く縦走路にアカトンボが群れています。夕べ稜線の越

路避難小屋に泊まった登山者が「夜中すごい雷で、小屋がゆれ、は

らわたにまで響き渡った」とその時の恐怖を語りかけてきます。



平標山は文字通り平らな山。山名は山頂が平らで目立ち、その平ら

な上に新潟と群馬の県境の標識が建っているので「平標」だという

けどホントかいな。この名はおもに土樽方面の呼び方だという。



三国方面ではヤカイ沢の頭ともいっていますが、普通は仙ノ倉山を

含めて大源太山と呼んでいるそうです。また平標山と仙ノ倉山の間

の稜線部には、土の中の水分の凍結と融解が繰り返されてできた「構

造土」というものがあるそうです。



砂礫が粗・細粒に分かれて「条線土」、「階段土」、「亀甲土」を形

成しているという。とくに「条線土」が稜線に直角に交わり、南北

にみごと連なっています。



さて、平標小屋の山ノ神の流し目に胸をときめかせて下山にかかり

ます。そんな不謹慎な態度に罰がくだったか、途中で突然の雷と大

雨を喰らいました。全身ずぶぬれの目にあいながらやっと予約して

あったタクシーの待っている物置小屋の中に逃げ込み、着替えをし

ました。



あの時大雨にたたかれながら滑りやすい坂道を下る足元で咲いてい

たマイヅルソウの白い小さな花を思い出します。それにしてもあの

山の神さま、いまもご息災でしょうか。



▼平標山の家【データ】
・群馬県利根郡みなかみ町(旧新治村)と新潟県南魚沼郡湯沢町と
の境。JR上越新幹線越後湯沢駅からバス、平標登山口下車、歩い
て3時間で平標山の家。地形図に平標山の家の記載あり。
★【位置】
・平標小屋:北緯36度48分24.72秒、東経138度49分29.36秒
★【地図】
・2万5千分の1地形図:「三国峠(高田)」
★【参考文献】
・『角川日本地名大辞典15・新潟県』田中圭一ほか篇(角川書店)
1989年(平成1)
・『新日本山岳誌』日本山岳会(ナカニシヤ出版)2005年(平成17)
・『日本山岳ルーツ大辞典』村石利夫(竹書房)1997年(平成9)
・『日本山名事典』徳久球雄ほか(三省堂)2004年(平成4)


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(気になる言葉)
群れない、慣れない、頼らない(日本画家、堀文子)

きょうの「犬の遠吠え」
・戦争はイヤだ。
1945年(昭和20)4月に国民学校初等科に入学しました。校庭に
エライ人を祭ったお宮がありました。朝の国旗掲揚、直立不動で
涙を出して感激しろという。1年生にはなんのことか分かりません
でした。
               ……千葉県の下総地方でもこんなふうでした。

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今回の余計なひと言
・Word is wind(きのうのことなど、風になってとうにキリマンジ
ャロのテッペンに行っちゃってらァ〜…)
              ……過ぎたことでクヨクヨするな

 

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【とよだ 時】 山と田園風物漫画
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 (主に画文著作で活動)
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