無料メールマガジン山の伝承ひとり画通信
【ひとり画展】
(03)
(とよだ 時)

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(気になる言葉)
群れない、慣れない、頼らない(日本画家、堀文子)

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山の伝承【ひとり画通信】(ひとり画展)から

▼奥日光・白根山の避難小屋の怪

【序文】

奥白根山の直下、五色沼に建つ奥白根避難小屋は怪奇現象がおこる

という。

7月半ば物好きにもわざわざ行ってみました。

夜中突然「ガサガサッ」という音。

懐電をかまえて音に合わせてスイッチを入れました。

光の中に動く影はチュータローでした。

食料をあさりにきたのでした。

・栃木県日光市と群馬県片品村との境

▼奥日光・白根山の避難小屋の怪

【本文】

栃木県日光と群馬県境の日光奥白根山標高2578mは、関東以北の最

高点を誇ります。白根とは、白い峰のことで、雪で白くなる高い峰

のこと。♪富士の高嶺に降る雪も…(ちょっと古いか)という歌に

も出てくる「ネ」であります。



日光火山群のなかでも最も新しい火山で、有史以来何回も噴火、最

近では1952年(昭和27年)夏に「噴煙多量、鳴動」があったとい

う。



奥白根と奥がつくのは、東の前白根山に対してのこと。昔は丸沼方

面から登る人も多く、上州側は荒山権現をまつり、産土神(うぶす

なかみ)として毎年、新繭からとった糸を奉納したといいます。



そういえば今の地図にも丸沼側からの道に、遠鳥居、不動尊、六地

蔵、賽ノ碩(さいのかわら)、血ノ池地獄、大日如来などの字が記

載されています。



現在山頂にあるホコラは、これと関係ない白根神社の奥社、白根権

現をまつります。権現とは仮に出現した神のこと。本家本元の仏は?

と思い、現地に問い合わせたがわからずじまいでありました。



さて本題。奥白根山の直下に五色に光る?水をたたえる五色沼があ

ります。沼のほとりにポツンと建つ奥白根避難小屋は、小ぎれいな

建物で、一度泊まってみたかった無人小屋です。その小屋に怪奇現

象がおこるとという「山と渓谷」1986年5月号の記事を見ました。



「避難小屋に泊まると雨も降らないのにポツン、ポツンと音がし、

そのうち小屋の外でドカン、ドカンとスゴイ物音。こんどは枕元で

ガサッ、ガサッとものを引きずる音が1晩中絶えない。ここは私ひ

とり。まわりはまっ暗…こんどは枕元で物をひきずる音がはじまっ

た。…朝になるのをまちかね、ほうほうのていで逃げ出した」とあ

ります。



そうかそれなら1度体験してみようと酔狂にも出かけてみました。

7月半ばわざわざ行ってみました。奥白根避難小屋は一度泊まって

みたかった小ぎれいな無人小屋。しょぼ降る雨に小屋に逃げ込みま

した。きょうはだれもほかに泊まる人はありません。



夕食も終わりイッパイやっているうちに夜が更け、シュラーフにも

ぐり込みます。外で壊れかかった古い方の小屋のドアがガタガタと

鳴りはじめました。ここは地形的にも風の通り道。そのための現象

なんだなと納得。



そのうちやたらと大きな雨音がしてきました。そうか、屋根が厚い

トタンでできているから大げさな音がするのだとまたまた納得。突

然、真っ暗な枕元でガサガサッ。



手探りでヘッドランプを探しつけてみましたが変わった様子があり

ません。寝ようとしてしばらくするとまたガサガサッ。あわてて電

気をつけても変わった様子がない。寝ようとするとまたガサガサッ。



その何回めかの音にあわせて、用意しておいたヘッドランプを思い

切りつけてみました。光の中に動く影。小さなチュウタローでした。

枕元のビニールの袋をくわえて運ぼうとしていたのです。あわてふ

ためく姿にそばにいる女房ドノも思わず「かわいい」と叫びます。



パンくずを床に置いてみるとおっかなびっくり寄ってきて大あわて

でくわえていきます。怪奇現象はこのことか。ホッと胸をなでおろ

したのはいいけれど、冬などはどうして生きているのでしょうねえ。



そんな心配をし、食べ残しのご飯をあき箱に入れて、出入り口にな

っているらしい壁の穴そばに置いてやりました。当時は平気でこん

なことしましたが、いまなら非難されますよね。スミマセン。



▼日光白根避難小屋【データ】

★【所在地】

・栃木県日光市と群馬県片品村との境。日光駅からバス、湯元から

歩いて3時間30分で日光白根避難小屋。地形図に避難小屋の文字

と建物マークあり。



★【位置】

・北緯36度47分45.75秒、東経139度23分05.36秒(国土地理院

「電子国土ポータルWebシステム」から検索)



★【地図】

・旧2万5千分の1地形図「男体山(日光)」



★【参考文献】

・『角川日本地名大辞典9・栃木県』大野雅美ほか編(角川書店)1984

年(昭和59)

・『新日本山岳誌』日本山岳会(ナカニシヤ出版)2005年(平成17)

・『日本山名事典』徳久球雄ほか(三省堂)2004年(平成16)

・『日本歴史地名大系・栃木県』(平凡社)1988年(昭和63)

・『名山の民俗史』高橋千劔破(河出書房新社)2009年(平成21)

・『山の神々イラスト紀行』とよた 時(東京新聞出版局)1997年

(平成9)


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この【ひとり画通信】は、『記紀』や『今昔物語』などの古典を
もとに、伝説・伝承地を訪ね描いた「ゆ-もぁ伝承画文」です。はが
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きょうの「犬の遠吠え」
・戦争はイヤだ。
1945年(昭和20)国民学校初等科、授業中に突然のサイレン。空
襲警報だ。各自、森の中を隠れながら家に帰れという。道路でア
メリカの飛行機が追ってきたら伏せろという。あの頃勉強したかな。
               ……千葉県の下総地方でもこんなふうでした。

 

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きょうの余計なひと言
・酒を飲むのは時間の無駄、飲まないのは人生の無駄。
                   
 ………そういってくれると嬉しいね。

 

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・酒を飲むのは時間の無駄、飲まないのは人生の無駄。
・立って半畳、寝て一畳、酒は呑んでも二合半。