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メールマガジン山の歴史と伝承に遊ぶ 【ひとり画ってん】(02)

山旅通信【ひとり画展】画と文を毎月郵送)から
【とよだ 時】(山と田園の画文業・ゆ-もぁ漫画家・駄画師)

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▼山旅通信【ひとり画展】
房総の沢歩き・七ツ釜とスイセン畑

【序文】

冬でも沢歩きができる房総。その中でも富津市梨沢にある七ツ釜は
人気の沢。大きな滝を越えて沢を詰めると一面に広がる水仙の香り。
あこがれのスイセン畑にとうとうテントを張って一晩過ごす事がで
きた。最近は道標もでき、結構人気の沢だという。
・千葉県富津市

▼房総の沢歩き・七ツ釜とスイセン畑

【本文】
 温暖な気候のため、12月から咲き出す房総のスイセン。そのル
ーツは、鎌倉時代後期だという。当時、花園天皇の愛姫が、台頭す
る武士から逃れるため、京都から船出しました。しかし、黒潮にの
ってしまい北上してしまい、房州・南房総市の和田浦(花園地区に
花園神社が現在も残っている)に流れついてしまいました。

 そのとき姫が持ってきたスイセンを村人に分け与えたものが有名
な房州のスイセンのはじまりだという。鋸山の山中はじめ、周辺は
いまでもスイセンが名物になっています。

 さて、真冬でも気軽に入れるのが房総の沢です。そのひとつ、地
元の山ヤたちに人気のあるのが「七ツ釜」コースです。正しくは湊
川上流の相川源流梨沢左俣。JR内房線上総湊駅から梨沢郷蔵(ご
うぞう)集落までタクシー。トンネルを過ぎ、最後の民家先から沢
に降ります。水量の少ない川床をバシャバシャ歩きます。

 はじめの二俣を左へ進んでいくと、突然大滝(いまは不動滝とい
っているようです)があらわれます。6mの滝の水音は、狭い廊下
いっぱいに響きます。へつりながら滝下へとりつき、右岸(上流に
向かって左側)に刻まれたステップを登ります。

 そこから4、50分ほど歩くと「七ツ釜」です。なるほど切り立
った両崖いっぱいに淵が七つほどならでいます。水の中に落ちない
よう崖の岩をつかみ、短い足をいっぱいに広げて渡ります。釜のひ
とつに落ちた知人もいますが、釜は浅いので冷たい以外は心配はあ
りません。

 そのうちに二俣に出くわし、右のコースをとります。赤い岩の川
床を行くと、ものすごい倒木が沢をふさぎます。幹をくぐり、また
ぎ、手足が傷だらけ。やがてコンクリートの堰堤。左側を越えると
沢もおわり、スキやイバラの中をガッサ、ガッサ。左側を突き進む
と小道にぶつかり、段々になった田んぼから保田見(ぼてみ)の丘
に。

 その斜面が、ナントいちめんスイセンだらけ。香りが周囲を漂い
ます。房総のスイセンの話は聞いてはいたが……。この中にテント
を張ったらどんなだろう。いつかは、いつかはと思いながら鋸山へ
とつづく尾根道を進むのでありました。

・【後日談】
 古い話で恐縮ですが、上記のような記事を山岳雑誌「山と渓谷」
の連載で取り上げました。しかし、どうしても気にかかるのが、あ
のものすごい倒木が沢をふさぐ場所。この記事を来て来てくれる人
がいないとは限りません。

 そこで12月も下旬になったころ家内を巻き込み、のこぎり、ナ
タなどを持って沢の倒木整備に出かけました。沢をふさいで通行の
邪魔になっている幹や枝を切っては片づけて、悪戦苦闘の数時間。
いくら温かい房総とはいえ、沢水は切れるような冷たさです。

 ようやく人が通れるスペースを確保。真っ赤になった足をもみな
がら、遡行します。そして待望のスイセン畑へテントを張ることが
できました。今夜の夕食は焼き肉をおごりました。スイセンの香り
とテントの中の熱かんのお酒、快い疲れも手伝ってなんともいえな
い満足感でありました。

 その後の山岳雑誌に、七ツ釜の沢に行って来たという読者の投稿
が載っていました。なんとも嬉しい気持ちになりました。もう、ン!
十年も前のことでありますが、当時は保田見(ぼてみ)集落から尾
根伝いに鋸山まで通行できました。

 しかし、いまでは途中の採石場が尾根を削ってしまい、歩けなく
なってしまったのが残念です。沢の中にはいつのころからか所々に
道標もでき、最近は真冬の沢歩きとして人気が出てきたのは喜ばし
いことです。

▼七ツ釜【データ】
【所在地】
・千葉県富津市。JR内房線上総湊駅からタクシー、郷蔵集落下車、
トンネル、最後の民家先から沢に入る。歩いて40分で大滝、さらに
40分で七ツ釜。沢の流れの中に7つほどの釜がある。
【位置】
・七ツ釜:北緯35度10分15秒、東経139度54分00秒
【地図】
・2万5千分の1地形図「鬼泪山(横須賀)」と「金束(横須賀)」
(2図葉名と重なる)




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