無料メールマガジン山の伝承ひとり画通信
【ひとり画展】
(01)
(とよだ 時)

……………………………………

山の伝承【ひとり画通信】(ひとり画展)から

▼神奈川県丹沢・蛭ヶ岳

【序文】


かつて薬師如来がまつられていたといいますが、いま山頂にあるの

は木曾の御嶽山の神の祠です。ある年の初秋、塔ノ岳の登山口大倉

からカモシカ山行をしました。蛭ヶ岳で朝食をとっていたら、野生

の鹿がよってきて、シキリに食べ物をねだります。生態系?によく

ないと知らんぷりをしていたら、目の前にジャージャーとやられま

した。なんというーッ。

・神奈川県山北町と津久井町との境

▼神奈川県丹沢・蛭ヶ岳

【本文】


神奈川県丹沢山塊の最高峰の蛭ヶ岳(ひるがたけ・1673m)は塔ノ

岳方面からでもよく目立つ山です。蛭ヶ岳の広場に立つと富士山や

南アルプスが正面に広がり、野生の鹿がよく顔をのぞかせてくれま

す。


この山にはかつて薬師如来がまつられていたそうです。蛭ヶ岳のヒ

ルとは何でしょうか。ノビルなど植物のヒル類からの説。山の形が

お坊さんのかぶる毘廬帽(びるぼう)に似ているという説。


また山伏たちが本尊と仰ぐ大日如来の異名である毘盧舎那仏(びる

しゃなぶつ)から、毘盧(びる)ヶ岳といったものがなまったのだ

ともいわれています。(表尾根に木ノ又大日、新大日が祭られてあ

るので大日の名の重複をさけたらしい)。


さらにヤマヒルがいるからついた名前なのだと諸説ふんぷんとして

います。しかし蛭ヶ岳でヤマヒルに血を吸われるという被害は聞い

たことがないし、植物のヒル類もきわだつほどでもありません。


そんなこんなで宇宙仏といわれる毘留舎那仏説が有力になっている

そうです。そういえば、地元の古老が子供のころは「ピルヶ岳」と

呼んでいたとなにかの本で読んことがありましたが、やはり毘留ヶ

岳がなまったものでしょうか。


毘盧舎那仏とは大仏さまのことだそうです。毘盧舎那仏は華厳(け

ごん)経というお経に説かれている仏さま。お釈迦さまのようにこ

の世に生まれてくるのではなく、蓮華蔵(れんげぞう)世界という

極楽浄土(ごくじゅらくじょうど)におられるという難しい話がも

のの本に載っていました。


ある年の初秋、カモシカ山行(夜通し歩く強行山行)で、夜に大倉

尾根から登り、蛭ヶ岳のホコラの前で朝食をとりました。山の中で

は誰もいじめたりしないので、すっかり人間になれてしまった野生

の鹿がそばに来て、シキリに食べ物をねだります。生態系?によく

ないと知らんぷりをしていたら、目の前でジャージャーと放尿の仕

返し。なんという態度だーッ。鹿にもなめられるようになってしま

ったな。


▼蛭ヶ岳【データ】

【所在地】

・神奈川県山北町と神奈川県相模原市(旧津久井郡津久井町)との境。

小田急渋沢駅からバス、大倉から歩いて6時間30分で蛭ヶ岳。写真測

量による標高点(1673m)と蛭ヶ岳山荘と木曽の御嶽大神の祠がある。

地形図に山名と標高点の標高、蛭ヶ岳山荘の記載あり。


【位置】

・標高点:北緯35度29分10.76秒、東経139度08分20.05秒(国

土地理院「電子国土ポータルWebシステム」から検索)


【地図】

・旧2万5千分の1地形図「大山(東京)」


【参考】

・『角川日本地名大辞典14・神奈川県』伊倉退蔵ほか編(角川書店)

1984年(昭和59)

・『新日本山岳誌』日本山岳会(ナカニシヤ出版)2005年(平成17)

・『新編相模国風土記稿』江戸幕府(1830・天保1)編纂の地誌(巻

之121村里部津久井縣巻之6毛利庄):大日本地誌大系23「新編相

模国風土記・5」編集校訂・蘆田伊人(雄山閣)1980年(昭和55)

・『日本山岳ルーツ大辞典』村石利夫(竹書房)1997年(平成9)

・『日本山名事典』徳久球雄ほか(三省堂)2004年(平成16)

▼お仲間になりませんか。(広告)
上記のような【絵はがき】【解説文】が一緒に毎月送られて
きます。


山の伝承【ひとり画通信】(ひとり画展)
http://toki.moo.jp/haga-kai/

この【ひとり画通信】は、『記紀』や『今昔物語』などの古典を
もとに、伝説・伝承地を訪ね描いた「ゆ-もぁ伝承画文」です。はが
きに印刷してご希望の方に郵送しています。本文には資料出所も
明記しました。1971年(昭和46)年から発行しています。
山のはがき絵の会

この記事は下記からメールマガジンとしてお送りしています。
・まぐまぐ社からメール配信: http://www.mag2.com/m/0000228474.html
・メルマ社からメール配信http://www.melma.com/backnumber_181041/

……………………………………

▼発売中

【とよだ 時】の単行本:(発行元・山と渓谷社)
ヤマケイ新書 『日本百霊山』  税込950円
−伝承と神話でたどる日本人の心の山−

・アマゾンなら確実に入手できます。
下記の広告からお入りください。

    

……………………………………

★気になる言葉                       
・群れない、慣れない、頼らない(日本画家、堀文子)

           きょうの「犬の遠吠え」
・戦争はイヤだ。
オシッコしに防空壕から出た。飛行機が煙を出しながら向かってくる
家のすぐ上を通り抜けていった。日の丸が見えた。翌日、みんなで
にいった。凍てつき厚く氷の張った田んぼにそれはつっこんでいた。
肉の破片をカラスがついばんでいた。

               ……千葉県の下総地方でもこんなふうでした。

……………………………………

きょうの余計なひと言
・名のある人の恥知らず、名も無きわれら恥を知る。
                        ……いつも恥ばかり

……………………………………

・山の伝承絵はがき通信
毎月ご自宅へ郵送します。
http://toki.moo.jp/haga-kai/

・【My books
http://toki.moo.jp/baiten/mybooks/

・【仕事部屋】へもどうぞ。
http://toki.moo.jp/tacoroom/

・【グッズマイショップ】
https://suzuri.jp/toki-umoart

 

……………………………………

My books

・アマゾンで入手できます。下記の広告からお入りください。

こちらもアマゾンです。
イラストふるさと祭事記 \2098

このほかの本はMy booksでご覧下さい。

……………………………………

 

【とよだ 時】 山と田園風物漫画
……………………………………
 (主に画文著作で活動)
【ゆ-もぁ-と】事務所
山のはがき画の会
プロフィール

 

 

 

 

 

 

【とよだ 時】のホームページ
「峠と花と地蔵さんと…」TOPページへ
………………………………………………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………………………………………………………………………………………
・名のある人の恥知らず、名も無きわれら恥を知る。
・人と群れること、付き合うことが苦手で、フリーになって半世紀。
いまごろになってそれが一番必要な職業だと気がついた。どうりで
生きにくかったわけだ。