無料メールマガジン山の伝承通信(01)
(とよだ 時)

……………………………………

山旅イラスト通信【ひとり画展】から
▼静岡県・南アルプスの展望台大日峠

【序文】

♪登りつめれば大日峠、秋の気配は増すばかり 心細さよザックの

重さ…と「秋山のうた」(たかすぎかずお・作詞)に歌われた、南

アルプスを一望できる展望台の大日峠。古い案内書に、かつて南ア

を目指す登山者もここで一休み、汗をふいて石仏群に心をなごませ

たとあります。現地は新峠で車がビュンビュン。旧峠は左に入った

林の中。大日如来の碑がポツン。石仏群は井川に移転したあと。現

実を見せつけられた山旅でした。

・静岡市

▼静岡県・南アルプスの展望台大日峠


【本文】


南アルプス南部の山村・静岡市井川は、とても静岡市とは思えぬ山

のまっただ中。1958年(昭和33)に静岡市街から富士見峠を越え

てこの集落まで林道が開通する以前は、この大日峠がメインルート、

というより唯一のルートだったといいます。



その昔、南アルプスをめざす登山者もここでひと休みし流れる汗を

ふいた所だと聞きます。ことに大日峠の一丁ごとにある石仏に旅人

はなごまされ励まされたことでしょう。



またここは、「♪登りつめれば大日峠、秋の気配は増すばかり 心

細さよザックの重さ、恋の思いも増すばかり」。「♪一人尋ねる勘行

牧場、ここの眺めのなつかしさ 南アルプス山また山を、見れば迷

いも晴れてくる」。「♪山の彼方の夕陽は遠い、人の旅路はなお遠い

 井川集落渡し船」。と「秋山のうた」(たかすぎかずお・作詞)に

歌われたところ。



そんな古いガイドブックをみて、JR静岡駅から上落合行きのバス

で1時間半、さらに口坂本集落を経由して2時間半、車道をただ歩

いて歩いて大日峠までひたすらに、また歩きます。大日峠の標識の

ある所はいまは車道の五差路になっています。



ここは新しい峠になったとかで車がビュンビュンと走っています。

旧大日峠は左手山みちに入った林の中だという。うだるような暑さ

と草いきれのなか、旧大日峠に向かいます。そこにはポツンと大日

如来の碑が建っているだけでした。



このあたりにあった大日如来の石碑や一丁ごとの石仏群はいまは西

麓の井川本村の大日院に移転されたと看板に書いてあります。ナン

ト、ナント、クルマ社会真っ只中の現実に、平手打ちをくらったよ

うなショックです。



思いザックを背負ってウロウロする脇を、まるで無視するようにク

ルマが走りすぎていきます。「秋山のうた」の歌詞に酔った淡い感

傷など吹っ飛ばされた石仏探訪でありました。


▼大日峠【データ】
★【所在地】
・静岡県静岡市。大井川鉄道千頭駅の北東18キロ。JR東海道本線
静岡駅からバス上落合終点下車、さらに歩いて2時間30分で大日峠。
地形図に峠名のみの記載あり。
★【位置】
・大日峠:北緯北緯35度11分52.72秒、東経138度15分25.4秒
★【地図】
・旧2万5千分の1地形図「湯の森(静岡)」
★【参考】
・『アルパインガイド30』(南アルプス)(山と渓谷社)1979年(昭
和54)版

▼メンバー(読者)募集

上記のような【絵はがき】【解説文】が一緒に毎月送られて
きます。


山旅イラスト通信【ひとり画展】
http://toki.moo.jp/haga-kai/

このイラスト通信は、『記紀』や『今昔物語』などの古典を
もとに、伝説・伝承地を訪ね描いた「ゆ-もぁ伝承画文」です。は
がきに印刷してご希望の方に郵送しています。本文には資料
出所も明記しました。1971年(昭和46)年から発行しています。
山のはがき絵の会

……………………………………

 

 

 

 

 

 

この記事は下記からメールマガジンとしてお送りしています。
・まぐまぐ社からメール配信: http://www.mag2.com/m/0000228474.html
・メルマ社からメール配信http://www.melma.com/backnumber_181041/

……………………………………

▼発売中

【とよだ 時】の単行本:(発行元・山と渓谷社)
ヤマケイ新書 『日本百霊山』  税込950円
−伝承と神話でたどる日本人の心の山−

・アマゾンなら確実に入手できます。
下記の広告からお入りください。

    

……………………………………

★気になる言葉                       
・群れない、慣れない、頼らない(日本画家、堀文子)

           きょうの「犬の遠吠え」
・戦争はイヤだ。
オシッコしに防空壕から出た。飛行機が煙を出しながら向かってくる
家のすぐ上を通り抜けていった。日の丸が見えた。翌日、みんなで
にいった。凍てつき厚く氷の張った田んぼにそれはつっこんでいた。
肉の破片をカラスがついばんでいた。

               ……千葉県の下総地方でもこんなふうでした。

……………………………………

きょうの余計なひと言
・名のある人の恥知らず、名も無きわれら恥を知る。
                        ……いつも恥ばかり

……………………………………

・山の伝承絵はがき通信
毎月ご自宅へ郵送します。
http://toki.moo.jp/haga-kai/

・【My books
http://toki.moo.jp/baiten/mybooks/

・【仕事部屋】へもどうぞ。
http://toki.moo.jp/tacoroom/

・【グッズマイショップ】
https://suzuri.jp/toki-umoart

 

……………………………………

My books

・アマゾンで入手できます。下記の広告からお入りください。

こちらもアマゾンです。
イラストふるさと祭事記 \2098

このほかの本はMy booksでご覧下さい。

……………………………………

 

【とよだ 時】 山と田園風物漫画
……………………………………
 (主に画文著作で活動)
【ゆ-もぁ-と】事務所
山のはがき画の会
プロフィール

 

 

 

 

 

 

【とよだ 時】のホームページ
「峠と花と地蔵さんと…」TOPページへ
………………………………………………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………………………………………………………………………………………
・名のある人の恥知らず、名も無きわれら恥を知る。
・人と群れること、付き合うことが苦手で、フリーになって半世紀。
いまごろになってそれが一番必要な職業だと気がついた。どうりで
生きにくかったわけだ。