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▼山里はいかい(本文のページ)(05)
【とよだ時】(豊田時男)
▼へんな神さま「宇賀神」
【簡略説明】
山里だけでなく、街の中の寺院でも
宇賀神堂(うがじんどう)と書かれ
た立札をみます。宇賀神は穀物の神。
だから福の神。福の神なので七福神
のひとつ弁財天でもあり、また弁財
天と夫婦神なのです。その像は人面
蛇身像としてあらわされる福の神で
す。
【本文】は下記をどうぞ。
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(長文です。拾い読みしてください)
▼山里の変な神様「宇賀神」
【説明本文】
山里だけでなく、街の中の寺院で
も宇賀神堂(うがじんどう)と書か
れた立札をよく見かけます。「ウガ
ジン?」。宇賀神てナンダ?「宇賀
神は穀物の神さ」。エッ、コクモツ?
「だから福の神だな」。ヘエ。「福
の神なので七福神のひとつ弁財天で
もあり、また弁財天と夫婦神なのだ」。
????。「その上稲荷と習合して
キツネの神でもある」ときたもんだ。
こんなにワケのワカラナイ神さま
もメズラシイです。なにがなんだか
神さまなのであります。そもそも宇
賀神の「宇」とは梵語(ぼんご)の
「宇賀耶」を日本語に訳したものだ
そうです。財施(ざいせ・ご布施)
からきており、したがって福神とさ
れているとか。
また日本神話、『日本書紀』や、
『古事記』に出てくる、食稲魂命
(うけのたまのみこと)や保食神
(うけもちのかみ)と音が似ている
(ほんとかいな?)ところから同じ
神だといわれているんだというので
す。
食稲魂命は、スサノオノミコトの
子で、『古事記』では宇迦之御霊命
(うかのみたまのみこと)とも書き
ます。「うが」は「うけ」に通じ、
食の意味だとしています。食物を司
る神だといいますが、だからといっ
てちょっとこじつけのような気もす
るよネ。
一方、保食神(うけもちのかみ)
は大宜都比売神(おおげつひめのか
み)と同じ神だそうです。保食神は
月夜見尊(つきよみのみこと)に口
から食べ物を出してごちそうしよう
とした。月夜見尊は「きたない!」
と怒り、保食神を殺してしまいまし
た。するとその死体から五穀が生じ
たとするものであります。これも
「うか」が「うけ」に通ずるところ
といいます。
また宇賀神さまは、白蛇を神とし
て祭つるともいい「宇」は宇宙の宇
で天のこと、虚空蔵(こくぞう)菩
薩(すなわち父・金剛界)であり、
「賀」は地のことで地蔵菩薩(すな
わち母であり胎蔵界)、「神」はど
ういうわけか観世音菩薩だといい、
総じると弁財天になるのだそうであ
ります。
このような複雑怪奇(宇賀神サン、
ばちあてないで!)な神さまでもあ
ります。しかし川柳に「宇賀神のよ
うにとも綱まいて置き」というのが
あるように、宇賀神は山村から漁村
にまで広く信仰される神であります。
▼【参考文献】
・『古事記』:「新潮日本古典集成
27」『古事記』校注・西宮一民(新
潮社版)2005年(平成17)
・『日本書紀』岩波文庫全5巻(校
注・坂本太郎ほか)(岩波書店)19
95年(平成7)
・『民間信仰辞典』桜井徳太郎編
(東京堂出版)1984年(昭和59)
・『日本石仏事典』庚申懇話会(雄
山閣)1979年(昭和54)
・『宿なし百神』川口謙二著(東京
美術刊)1979年(昭和54)
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