▼山の軽口ばなし
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【とよだ時】(豊田時男
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北ア立山・雄山の一、二、三の越

★詳細は本文をご覧下さい。

【説明本文】
 立山室堂(むろどう)から
雄山(おやま)に登るには
「祓堂」(はらいどう)を通り、
まず一ノ越というところにとりつきます。
ふつう山に登る時、まず一合目から
二合目、三合目と登り、
十合目で頂上につきます。

 ところが立山では一ノ越、二ノ越、
三ノ越と登っていくのだそうです。
これは、山を仏さまの姿に見立て、
膝が一ノ越で、腰が二ノ越、肩が三ノ越、
首が四ノ越、頭が五ノ越
(または膝・腰・腹・胸・肩をいい、
山頂を頭とする)なのだそうです。


 そしてそれぞれの越に
小祠(こぼこら)を置いたといいます。
この呼び方は古く、平安末期の
国語辞書の『伊呂波字類抄』
(いろはじるいしょう)
(編者・橘忠兼)に「躰厳石之山、
膝名一輿、腰号二輿、
肩字三輿、頸名四輿、
申頭烏瑟(うしつ)五輿」とあり、
山頂を烏瑟の峰(うしつのみね)
といっているそうです。

 かつて越中の男子は16歳になると
雄山に参詣し、朱塗りの杯の
お神酒(みき)を戴かないものは
一人前として扱われなかったそうです。
もし途中でへばり登れなかった時は
前世悪業(あくごう)の報いとされ、
帰宅してからも一生つまはじきに
されたというから大変です。
この習慣は昭和の初めまで
続いたそうです。


▼【データ】立山雄山(おやま)
【所在地】
・富山県立山町。
富山地方鉄道立山駅の
東22キロ。富山地方鉄道立山駅から
ケーブル、美女平からバス、
室堂から2時間30分で雄山。
一等三角点(標高2991.6m)と
写真測量による標高点(3003m)と
雄山神社がある。

【位置】
・雄山標高点:北緯36度34分23.49秒、
東経137度37分04.38秒
・雄山三角点:北緯36度34分21.23秒、
東経137度37分2.85秒

【地図】
・2万5千分の1地形図「立山(高山)」
or「黒部湖(高山)」(2図葉名と重なる)。

【山行】
・某年09月13日(日曜日・くもり)


▼【参考】
・『日本歴史地名大系16・富山県の地名』
(平凡社)1994年(平成6)
・『角川日本地名大辞典16・富山県』坂井誠
一ほか編(角川書店)1979年(昭和54)
・『山岳宗教史研究叢書10・白山・立山と北
陸修験道』高瀬重雄編(名著出版)1977年(昭
和52)
・『日本山岳ルーツ大辞典』村石利夫(竹書
房)1997年(平成9)

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