山の歴史と伝承に遊ぶ 【ひとり画ってん】

山旅イラスト通信【ひとり画展】とよだ 時

▼348号「紀伊・大台ヶ原大杉谷の大雨」

【概略】
豪雨で有名な大台ヶ原。日本の最多雨地帯で台風時には1000ミリ(1
m)も降ったこよもあるという。ある秋、日出ヶ岳から大杉谷へ下
った。夕方になり、堂倉滝の吊り橋たもとにテントを張った。間一
髪で降り出した雨は一晩中つづき、テントの中は水びたしだった。
・三重県大台町

▼348号「紀伊・大台ヶ原大杉谷の大雨」

【本文】
大台ヶ原は、北は高見山から発して奈良・三重県境を走る台高山脈
の主峰。山上には牛石ヶ原、正木ヶ原などの台地があり、絶壁の大
蛇ー(だいじゃぐら)や千石ーなど奇景をなしています。

大台ヶ原は昔から魔性の棲む山として地元から恐れられ、近寄らな
かった地域だという。

現在、駐車場近くに大台教会が建っていますが、これは明治32(18
99)年に古川嵩という人が開設したものといい、それ以前は全くと
言っていいほど人が入らない山でした。

最高峰日出ヶ岳は、年間雨量5100ミリを越す日本の最多雨地帯で、
山頂東側に宮川ダム管理事務所が設置した雨量観測所があります。
台風時には1000ミリ(1m)も降ったこともあるという。

紅葉の見事なある晩秋、大台ヶ原の駐車場から日出ヶ岳に登りまし
た。頂上のコンクリートの展望台から三重県側大杉谷に下ります。
夕方になり降り出した雨は次第に強くなってしまい、坂の途中の樹
林の下でビバーク。

一晩中、滝のような雨にテントをたたき、テントの中は水びたしで
す。翌日もまさにバケツをひっくり返したよう。なるほど豪雨とは
こんなものか。貴重な体験をさせてもらいました。

▼大杉谷テントビバーク【データ】
【所在地】
・三重県多気郡大台町(旧三重県多気郡宮川村)大杉集落の山中。
大台ヶ原日出ヶ岳から3時間でテント場。付近に何もなし。地形図
上に何も記載なし。

【位置】
・【ビバーク場所】緯度経度:北緯34度11分45.5秒、東経136度08分
26.3秒(国土地理院「電子国土ポータルWebシステム」から検索)

【地図】
・2万5千分の1地形図「大杉峡谷(伊勢)」

【山行】奈良県の山
・某年年11月5日(土・晴れ、夕方大雨)大杉谷探訪

【参考】
・「日本歴史地名大系24・三重県の地名」(平凡社)1983年(昭和58)
・「日本歴史地名大系30・奈良県の地名」(平凡社)1981年(昭和56)
・「角川日本地名大辞典29・奈良県」永島福太郎ほか編(角川書店)
1990年(平成2)

山と田園の画文ライター
イラストレーター・漫画家
【とよだ 時】

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