とよだ 時 「山の伝承伝説」民俗画
山旅イラスト通信【ひとり画っ展】

▼177号 「東北・秋田駒山頂の祠の伝説」

【概略】
その昔、この山にすむ手長・足長の神が、いまの国見亀の湯を見つ
け村人の病気を治させたという。この神は雪毛の神馬にまたがり、
女岳の馬場小路に遊んだが馬の死後、山頂に祠を建てたといういい
伝えがあり、いまも男岳山頂に赤い鳥居を前に祠がある。
・秋田県田沢湖町と岩手県雫石町の境

▼177号 「東北・秋田駒山頂の祠の伝説」

岩手と秋田の県境にある秋田駒ヶ岳は男女岳(おなめだけ・1637
m)、男岳(1623m)、女岳(1511m)・横岳(1583m)などの総称
です。

雪解けのころ、山の横岳の山腹に馬の形が黒くあらわれるのが山名
の由来とか。そのため「雄駒岳」とも呼んだそうです。

その昔、この山には手長彦、足長彦の神さまがすんでいたといいま
す。二人の神は、山麓の温泉神居(かむい)の湯(いまの国見亀の
湯)を見つけ、村人の病気を治させたという。

この神は天狗どもを率い、雪毛の神馬にまたがり、女岳の馬場小路
に遊びましたが馬の死後、山頂に祠を建てて神としたといういい伝
えがあり、いまでも男岳山頂に赤い鳥居を前に3つの祠が祀られて
います。

またこのあたりは、徳川幕府御馬買い衆の通り道。秋田県側から国
見峠を越えて、岩手県盛岡に入り目的の軍馬を買い付けます。この
役人たちが大いばり。

村人は人夫に駆り出され、一行70人の宿泊、食事の準備で仕事が手
につかなかったそうです。馬の形の雪形伝説といい、馬、馬と、や
はりこの山は馬にちなんだ駒の山なのですね。

▼【データ】
【山名】・駒ヶ岳・秋田駒ヶ岳・雄駒箇嶽、雄駒嶽

【名山】
・深田クラブ選定「日本二百名山」(第13番)日本百名山以外に100
山を加える・日本三百名山にも含まれる。
・田中澄江選定「花の百名山」(含まれず)
・岩崎元郎選定「新日本百名山」(第16番・秋田県)

【所在地】
・秋田県仙北市田沢湖(旧仙北郡田沢湖町)と岩手県岩手郡雫石町
との境。秋田新幹線田沢湖駅の北東10キロ。JR秋田新幹線田沢
湖駅からバス、駒ヶ岳八合目下車、歩いて1時間で秋田駒ヶ岳男女
岳(おなめだけ)。

・山頂に一等三角点(1637.4m)がある。
・地形図に山名と三角点の標高の記載あり。三角点より南方342m
に阿弥陀池があり、そばに阿弥陀池小屋がある。

【位置】
・三角点:北緯39度45分40秒、東経140度47分57.7秒

【地図】
・2万5千分の1地形図「秋田駒ヶ岳(秋田)」

【参考】
・「角川日本地名大辞典5・秋田県」新野直吉ほか編(角川書店)1
980年(昭和55)
・「角川日本地名大辞典3・岩手県」高橋富雄ほか編(角川書店)1
985年(昭和60)
・「新日本山岳誌」日本山岳会(ナカニシヤ出版)2005年(平成17)
・「日本歴史地名大系3・岩手県の地名」(平凡社)1990年(平成2)

山と田園の画文ライター
イラストレーター・漫画家
【とよだ 時】

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