とよだ 時 「山の伝承伝説」民俗画
山旅イラスト通信【ひとり画っ展】

▼052号「房総・御殿山・塩井戸伝説」

弘法の塩井戸伝説がここにもあった。御殿山にテント。農家のオバ
アサンに聞き探しに探した。井戸は林道のすぐわきにあった。小さ
な溝に小さなへこみ。水は枯れ落ち葉で埋る。目印に赤いテープを
巻いた。この間までまだしょっぱい水があったというのに。残念!

▼052号「房総・御殿山・塩井戸伝説」

弘法大師が杖を突き刺した地面から水が湧き出したという弘法の清
水伝説は各地にありますが、千葉県の御殿山直下にも塩水が湧いた
という伝説があります。いまでもしょっぱい水が出るという。

昔、貧しい暮らしの老婆のところへみすぼらしい旅の僧が、やって
来ました。老婆はありあわせのアズキ粥を差し出した。僧は喜んで
食べましたが、粥には塩気がありません。

老婆は暮らしがまずしく、塩が買えないという。お口に合わないで
しょうと詫びました。旅の僧は「それは気の毒だ。お礼に塩をさし
上げよう」。

僧が小川に錫杖をつき立て黙祷し、杖を抜き取らせると、なんと塩
水が出てきたという。ありがたがる老婆が振り返ったとき、僧の姿
はすでにありませんでした。

それからは、塩に不自由しなくなったという伝説があります。正月
も3日、御殿山にテント。翌日、農家のオバアサンに聞いて探しに
探して歩きました。

塩井戸は林道に水が流れ落ちるがけのはす向い、沢のすぐわきにあ
りました!小さな溝に小さなへこみ。水は枯れてしまい、落ち葉で
埋まっていました。

早速目印に赤いテープを巻いておきました。オバアサンの話ではこ
の間までまだ水があったというのに。ザンネン!

▼【データ】
【山名】御殿山(ごてんやま・ごてんざん)

【所在地】
・千葉県南房総市(旧安房郡丸山町)。JR内房線岩井駅の東9キ
ロ。JR内房線岩井駅からバス中組、歩いて1時間で御殿山。三等
三角点(363.9m)がある。地形図に山名と三角点の標高の記載あ
り。

【位置】
・三角点:(標高363.9m、三等三角点)。【緯度経度】北緯35度05
分19.74秒、東経139度56分52.09秒(電子国土ポータルWebシス
テムから検索)

【地図】
・2万5千分の1地形図「金束(横須賀)」or「安房古川(横須賀)」
(2図葉名と重なる)(国土地理院「地図閲覧サービス」から検索)。
5万分の1地形図「横須賀−那古」(「電子国土ポータルWebシステ
ム」から検索)

【参考】
・「日本の民話6」房総編・神奈川編(未来社)1974年(昭和49)

山岳漫画・ゆ-もぁイラスト・画文ライター
【とよだ 時】ゆ-もぁ-と事務所

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