とよだ 時 「山の伝承伝説」民俗画
山旅イラスト通信【ひとり画展】

▼783号 「神奈川県・箱根駒ヶ岳と神山」

【概略】
箱根火山は三重火山。外側を囲む古期外輪山と、内側を囲む新期外
輪山、その内側に中央火口岳の駒ヶ岳などがならぶ。神山から駒ヶ
岳の鞍部への下りはぬかるみの細くえぐれた悪路。やっと登りにな
ったとたん凍った雪道。山頂箱根元宮は風が強く、寒くて食事もま
まならなかった。
・神奈川県箱根町

▼783号 「神奈川県・箱根駒ヶ岳と神山」

【本文】
温泉の観光地・箱根。その箱根と切り離せない芦ノ湖は、早川が神
山北西斜面の溶岩流でせき止められてできた堰止め湖。古期カルデ
ラと駒ヶ岳西麓との間に生じた細長い湖です。

もともと箱根とは足柄という地域の内の一部地名をいうもので、神
山・箱根駒ヶ岳・二子山の西側の根方まわりを指しての呼び方であ
ったといいます。

箱根火山は三重火山で、外側を囲む古期外輪山と、内側を囲む新期
外輪山、その内側に中央火口岳がならんでいます。古期外輪山は金
時山・明神ヶ岳・明星ヶ岳・白銀山・大観山・海ノ平・三国山・長
尾峠など外側を囲む山々。

その中に新期外輪山の浅間山・鷹ノ巣山・屏風山があります。また
その中にあるのが中央火口丘の神山・箱根駒ヶ岳などだそうです。

箱根の最高峰は神山(1438m)で、古代山岳信仰の聖地とされ、山
名は「神のすむ山」から由来しているという。

せまい山頂には「天照主大御神・あまてらすおおみかみ」の石碑が
あるだけ。神山は箱根神社の神の降臨する場として、駒ヶ岳山頂は
これを遙拝するところだといいます。

箱根神社の祭神は箱根大神と称し、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと・天
孫降臨神話の主役)・木花開耶姫(このはなさくやひめ・富士山浅
間神社の祭神)・彦火火出見命(ひこほほでみのみこと・瓊瓊杵尊
と開耶姫との子)の3神。箱根権現とも呼ばれています。箱根神社
の奥宮は駒ヶ岳で、箱根元宮という上宮が鎮座しています。箱根駒
ヶ岳は標高1356m。

ところで箱根神社の縁起も時代がかっています。この神社は、孝昭
天皇(「日本書紀」の記述から換算すると、第5代天皇で在位475B.
C.〜393B.C.)の時、聖占仙人が駒ヶ岳の山頂に権現を拝して「神
仙宮」を開創したのにはじまるという(筥根山縁起并序)。

その後変遷はあるものの奈良時代になり、757年(天平宝宇元)、万
巻上人という人が、箱根大神の3神の夢告を受けてこれを天皇に奏
上し、勅許を得て神殿寺院をつくりました。

この時、駒形・能善の2神を主神の左右に配して五所としたという
(筥根山縁起并序)。これが箱根神社とと箱根駒ヶ岳の開創という
ことになっているそうです。それにしても紀元前ン百年とは!。ほ
んとかいな。

・箱根駒ヶ岳【データ】
山名:こまがたけ

・【所在地】
神奈川県足柄下郡箱根町。東海道本線小田原駅の北西20キロ。箱根
登山ケーブル早雲山駅から歩いて2時間10分で神山(1438m)、さ
らに1時間10分で箱根駒ヶ岳。写真測量による標高点(1356m)と、
箱根元宮と、ロープウェーの駒ヶ岳山頂駅がある。地形図上には山
名(駒ヶ岳)と標高点とその標高、それに神社鳥居記号とこまがた
けちょうじょう駅の建物記号の記載あり。

・【ご利益】
箱根神社元宮:金運、縁結びや恋愛成就

・【位置】国土地理院「電子国土ポータルWebシステム」から検索
【箱根駒ヶ岳標高点】緯度経度:北緯35度13分28.54秒、東経139度
1分29秒

・【地図】
2万5千分の1地形図「箱根(横須賀)」

【山行】
第1日目:・2008年(平成19)1月9日(水・快晴)箱根駒ヶ岳と
神山探訪:2008年(平成19)1月9日(水)−11日(金)(徒歩4
:35)「箱根湯本駅・強羅駅・早雲山駅・神山・駒ヶ岳−金時神社
・明神ヶ岳・明星ヶ岳・塔ノ峰・湯本駅」:「箱根内輪山・外輪山」
家内と同行

・【参考】
「山岳宗教史研究叢書17」(修験道史料集(1)」五木重編(名著出
版)1983年(昭和58)
「筥根権現縁起絵巻」:「山岳宗教史研究叢書17」(修験道史料集
(1)」五木重編(名著出版)1983年(昭和58)
「古代山岳信仰遺跡の研究」大和久震平著(名著出版)1990年(平
成2)
「筥根山縁起并序」:「角川日本地名大辞典14・神奈川県」伊倉退蔵
ほか編(角川書店)1984年(昭和59)
「角川日本地名大辞典14・神奈川県」伊倉退蔵ほか編(角川書店)
1984年(昭和59)

山と田園の画文ライター
イラストレーター・漫画家
【とよた 時】

 

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