とよだ 時・山旅漫歩゚民俗画
山の伝承【ひとり画通信】

▼619号 「大菩薩・石丸峠名由来の石神」

中里介山の小説で有名な大菩薩峠の南方にある石丸峠。その名は
峠からに降りる途中にある石神・石魔羅さまに由来しているという。
古くは子授け・安産祈願の石だったが明治の改革の淫祠邪教の禁に
触れて撤去されたとという。
・山梨県甲州市塩山(旧同県塩山市)

【本文】

中里介山の小説で有名な大菩薩峠から南下したところに石丸峠があ
ります。その名は峠からに降りる途中にある石神・石魔羅さまから
由来しているという。

古くは石魔羅峠といい、子授け・安産祈願の石があったのですが、
明治の改革の淫祠邪教の禁に触れて撤去されたのだそうです。

以前、子ども連れ山行で訪れた石丸峠。みぞれ混じりの雪が降りだ
し、上日川峠に逃げ降りる途中、はからずも出会った2代目とかの
石魔羅さま。そばに塩山市の説明板があり、文字は不鮮明ながら文
化財として保存されていました。

20年後の秋、石丸峠に仲間を待たせ石神まで往復しました。こんな
に遠くだったかと思うくらい歩いたころ、クマザサの中に見覚えの
形が登山道わきに顔を出しました。

しかし、いまでは説明版もなく、なん代目とか書かれた板きれひと
つがころがっているばかり。モノがモノだけに大っぴらにできない
のでしょうか。

ちなみに、江戸時代の地誌『甲斐国志』には、この石神は載ってお
らず、木暮理太郎はその著『大菩薩連嶺瞥見』では、石丸峠名由来
説を疑問視しています。

・【データ】
【所在地】
・山梨県甲州市塩山(旧同県塩山市)。JR中央線塩山駅か
らバス、大菩薩登山口から歩いて2時間25分で石魔羅さま。
地形図に地名、標高ともに記載なし。

【ご利益】
・子授け・安産祈願

【位置】
・石魔羅様:北緯35度43分48.37秒、東経138度50分23.88秒

【地図】
・2万5千分の1地形図「大菩薩峠(甲府)」(国土地理院「地図閲
覧サービス」から検索)

【山行】奥多摩から大菩薩峠・小金沢連嶺縦走
・第2日目:2001年(平成13)年11月24日(土・快晴)大菩薩石丸峠
石マラ様探訪:2001年(平成13)11月23日(金)〜25日(日)「立川駅・
奥多摩駅・小菅集落・フルコンバ・大菩薩峠・妙見ノ頭・石丸峠・
牛奥ノ雁ヶ腹摺山・大峠・雁ヶ腹摺山・金山温泉・大月駅・高尾
駅」

【参考】
・「大菩薩瞥見」小暮理太郎:(「日本山岳風土記・3」(宝文館)19
60年(昭和35)
・「アルパインガイド・35」羽賀正太郎(山と渓谷社)1979年(昭
和54)

山岳漫画・ゆ-もぁイラスト・画文ライター
【とよだ 時】ゆ-もぁ-と事務所

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