とよだ 時・山旅漫歩゚民俗画
山の伝承【ひとり画通信】

▼605号「上州赤城山と榛名山の鬼」

【前文】
赤城山はよほど喧嘩っ早いのか、日光の神や榛名山と戦ったりと忙
しい。南北朝時代の説話集「神道集」にも多くの武勇伝?が記載さ
れている。その赤城山と榛名山にそれぞれ鬼が住んでいたという。
この鬼は仲が悪く小さい時からケンカばかりしていたという。群馬
県の数市町村にまたがる。
・群馬県沼田市・昭和村と渋川市・富士見村・前橋市・桐生市との
境。

▼605号「上州赤城山と榛名山の鬼」

国定忠治でおなじみの赤城山(1828m)は、上毛三山のひとつ。
国定忠治に似て喧嘩っ早いのか日光の神や榛名山(1449m)と戦
ったりと忙しい。

南北朝時代の説話集「神道集・しんとうしゅう」にも多くの武勇伝?
が記載されています。

その赤城山と榛名山にそれぞれ鬼が住んでいたという。この鬼は仲
が悪く、小さい時からケンカばかりしていたといいます。赤城山の
湖の周りには小石がたくさんあり、榛名山の湖の周辺にはバラがた
くさん生えていたという。

鬼たちはケンカするたび赤城山の鬼は小石を投げ、榛名山の鬼はバ
ラを丸めて投げつけたという。2匹は来る日も来る日も小石とバラ
を投げ合いました。

そのため、いつしか赤城山にはバラがたくさん生えるようになり、
榛名山の方には小石が山のようにたまってしまったということで
す。

またその類話に、赤城山と榛名山がけんかをしたとき、赤城さまは
軽石を榛名山に投げ、榛名さまはバラを赤城山に向かって投げまし
た。

戦いの結果、赤城さまは負けてしまい、陸稲(おかぼ)のわらでつ
くった縄でしばられてしまいました。そのため、赤城山の麓にはバ
ラが多く、榛名山麓には軽石が多い。また赤城山の氏子の赤城山麓
の村では陸稲をつくることができないという。

別の話では、赤城山に九十九谷しかありませんでした。残念がった
赤城山の神は百谷にしようと、榛名山に一山盗みに行きました。赤
城の神が一山背負った所を榛名の神に見つかってしまいました。

赤城の神は榛名山麓でよくとれる陸稲の縄で縛られ、榛名の神から
「これからは陸稲をつくるな」といわれたという。それからは赤城
山麓では陸稲をつくれなくなったということです。ホントカイナ?

▼【データ】
【名山】
・(第40番)日本百名山(深田久弥選定・日本二百名山、日本三百
名山にも含まれる)

【所在地】
・群馬県沼田市旧利根村(旧利根郡利根村)・利根郡昭和村と渋川
市赤城町(旧勢多郡赤城村)・勢多郡富士見村・群馬県前橋市旧宮
城村地区名(旧勢多郡宮城村)・群馬県桐生市新里町(旧勢多郡新
里村)・群馬県桐生市黒保根町(旧勢多郡黒保根村)・群馬県前橋市
粕川町(旧勢多郡粕川村)との境。両毛線前橋駅の北北東20キロ。
JR両毛線前橋駅からバス、大洞下車、歩いて2時間でで黒檜山。
三等三角点(1827.57m)がある。地形図に黒檜山の山名と三角点
の標高の記載あり。付近に何も記載なし

【位置】
・【三角点】緯度経度:北緯36度33分37.38秒、東経139度11分35.76
秒(電子国土ポータルWebシステムから検索)

【基準点の詳細】
・基準点:(基準点コード:TR35439616501)(点名:黒桧山)(冠字
選点番号:武 17)(種別等級:三等三角点)(基準点成果状態:
正常)(地形図:宇都宮−沼田)(測地系:世界測地系)(緯度経度
:緯度 36°33′37.3237、経度 139°11′35.7497)(標高:1827.5
7m)(基準点現況状態:正常 20030701)(所在地:記載なし)(点
の記図閲覧:×)(国土地理院「基準点成果等閲覧サービス」から
検索)

・【点の記】
・閲覧不可

【地図】
・旧2万5千分の1地形図「赤城山(宇都宮)」

【参考】
・「赤城山と榛名山」大場巌雄:『山岳宗教史研究叢書1・山岳宗教
の成立と展開』和歌森太郎編(名著出版)1975年(昭和50)所収
・『古代山岳信仰遺跡の研究』大和久震平著(名著出版)1990年(平
成2)
・『神道集』安居院作:東洋文庫94「神道集」貴志正造訳(平凡社)
1994年(平成6)
・『日本伝説大系4・北関東』渡邊昭五ほか(みずうみ書房)1986
年(昭和61)

山岳漫画・ゆ-もぁイラスト・画文ライター
【とよだ 時】ゆ-もぁ-と事務所

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