山の歴史と伝承に遊ぶ 【ひとり画ってん】

山旅イラスト通信【ひとり画展】とよだ 時

▼592号 「八ツ阿弥陀岳・御小屋尾根不動清水」

【概略】
赤岳西方の阿弥陀岳から東へのびる御小屋尾根。阿弥陀岳から1時
間下ったところにある不動清水。水場への細道をカモシカが通せん
ぼ。お前がどけろ、そっちこそと、しばらくにらみ合った。そのう
ちピッと声を出し、崖下に姿を消した
・長野県茅野市と原村との境

▼592号 「八ツ阿弥陀岳・御小屋尾根不動清水」

【本文】
長野県八ヶ岳の赤岳西方の阿弥陀岳から東へのびる御小屋尾根があ
ります。尾根上にある御小屋山は、諏訪大社の御柱祭の神木の切り
出す山。

そのためか諏訪大社上社、御小屋山、阿弥陀岳、赤岳は一直線上に
ならんでいます。

阿弥陀岳から1時間も下ったところにある水場はさすが山伏の山ら
しく不動清水の名がついています。

ある秋、尾根からちょっとはずれた水場へいってみました。重なっ
た枯れ葉の細道をしばらく行ったところでカモシカが山道にはだか
り通せんぼしています。

お前がどけろ、そっちこそと、しばらくにらみ合いを続けました。
そのうちカモシカがピッと声を出し、崖下にたちまち姿を消しまし
た。

清水を呑んでから気がつきました。カモシカははじめから人間なん
か相手にしていなかったのだ。ウーム、やはり野生はエライ!

▼【データ】
【所在地】
・長野県茅野市と原村との境。JR中央線茅野駅からバス、美濃戸
口終点から歩いて3時間半で御小屋山。三等三角点(2136.7m)が
ある。そのほか付近に何もなし。地形図上には標高数字のみ記載。
山名記載なし。付近に何も記載なし。

【位置】(国土地理院「電子国土ポータルWebシステム」から検索)
・【等三角点】緯度経度:北緯35度58分25.96秒、東経138度19分53.
38秒

【地図】
・2万5千分の1地形図「八ヶ岳西部(甲府)」。5万分の1地形図
「甲府−八ヶ岳」

山と田園の画文ライター
イラストレーター・漫画家
【とよだ時】

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