とよだ 時 「山の伝承伝説」民俗画
山旅イラスト通信【ひとり画展】

▼541号「山の花・チングルマ」

【概略】
花が終わるころ花茎や花柱の毛も伸びて羽のように開き、風になび
くチングルマ。そのようすを、風車にちなんで「稚児車」に見立て
たという。北アルプス朝日岳から蓮華温泉へ下る五輪尾根は見渡す
限りのお花畑。長い毛が風になびくのを見て子供が「オバケ!」と
叫びはしゃいでいた。
・バラ科ダイコンソウ属の落葉小低木

▼541号「山の花・チングルマ」

【本文】
チングルマという高山植物があります。イワグルマとも呼ばれ、普
通はバラ科ダイコンソウ属に入れられますが、独自にチングルマ属
として扱われる場合も多く図鑑によってまちまちです。

7、8月ころ長さ2〜7センチの花茎に、直径2、3センチの白い
花を1つつけ、ときどき八重やピンクの花をつけるものがあって、
ヤエチングルマ、タテヤマチングルマと呼ばれています。

花が終わるころ、花茎が伸びはじめ10数センチにもなり、小さな雌
しべが成熟しはじめると、花柱も3センチくらいに、また花柱の毛
も伸びて羽がはたきのように開き風になびきます。

この花の形、風に舞う羽状の花柱のようすを、子どものおもちゃの
風車にちなんで「稚児車」に見立て、これがなまってチングルマに
なったのだそうです。

木の高さは10センチくらい。小葉が鳥の羽のような形についていま
す。かなり以前、白馬岳から朝日岳へ縦走したことがありました。
朝日岳から蓮華温泉へ下る途中の五輪尾根(五輪高原)は見渡す限
りのお花畑。

チングルマの長く生えた羽のような毛が、風になびくのを見て子供
が「オバケ!」と叫びはしゃいでいました。
・バラ科ダイコンソウ属の落葉小低木

・【データ】
【山名・地名】五輪尾根(ごりんおね)

【所在地】
・新潟県糸魚川市。JR大糸線白岩駅からバス、蓮華温泉から歩いて
3時間半で五輪高原。付近に何もなし。地形図上には地名のみ記載。
地名位置より東方向直線約400mに三角点(1753.6m)がある。付
近に何も記載なし。

【位置】
・【五輪尾根】緯度経度:北緯36度49分44.95秒、東経137度45分27.
6秒

【地図】
・2万5千分の1地形図「黒薙温泉(富山)」or「白馬岳(富山)」(2
図葉名と重なる)

【山行】
・第4日目:1980年(昭和55)8月8日(金)北ア五輪高原探訪:
1980年(昭和55)8月5〜9日(火〜土曜日)「白馬駅・猿倉・白
馬尻・白馬岳・三国境・鉢ヶ岳・赤男山・雪倉岳・朝日岳・五輪尾
根・蓮華温泉・平岩駅」:「白馬岳から朝日岳・蓮華温泉」恵(小5
・10歳)、専(小3・8歳)ファミリー山行

【参考】
・「世界の植物・5」(朝日新聞社)1976年(昭和51)
・「植物の世界・5」(朝日新聞社)1996年(平成8)
・「牧野新日本植物図鑑」牧野富太郎(北隆館)1974年(昭和49)

山と田園の画文ライター
イラストレーター・漫画家
【とよた 時】

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山旅イラスト【ひとり画通信】
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