とよだ 時 「山の伝承伝説」民俗画
山旅イラスト通信【ひとり画展】

▼472号 「変な葉っぱエゴノネコアシ」

【概略】
初夏のころ、白い花が枝いっぱいに咲かせるエゴノキ。果実は石鹸、
魚毒と使われた。そのエゴノキの枝先に灰白色の虫こぶができ、エ
ゴノネコアシと呼ばれる。これはエゴノネコアシアブラムシという
虫が寄生したもの。毒性があるので要注意。
・エゴノキ科エゴノキ属の落葉高木

▼472号 「変な葉っぱエゴノネコアシ」

【本文】
初夏のころ、白い花が枝いっぱいに咲かせるエゴノキは散りぎわ
も見事です。きのうまで満開だった木の下が一日のうちに真っ白
な花で埋め尽くされます。

このエゴノキの果実や、花に含まれるエゴサポニンという物質は、
泡立ちがよく、石鹸としてかつては用いられたという。また魚毒
として川に流して魚をとるのに使われたそうです。

そんなことから「セッケンノキ」とか、「ドクノミ」などと呼ぶ地
方もあるそうです。

花のあとできる種子は、咳止め、去啖(きょたん)薬として薬用
に用いられるそうです。果実の皮は苦味が強く、のどを刺激して、
えぐいのでエゴノキという名がついたという。

そのエゴノキの枝先に灰白色の変な「虫こぶ」ができているのを
見つけてびっくりさせられます。その形から「エゴノネコアシ」
と呼ぶのだそうです。

虫こぶは長さ3センチくらいの大きさ。長卵形の袋が放射状に集
まって、花のような形になったものだとか。これはエゴノネコア
シアブラムシという名前の虫が寄生したものといいます。

7月から8月ごろ、袋の先が開いて羽の生えた成虫がたくさんあ
らわれます。口の開いた虫こぶを軽くたたくと小さな幼虫が落ち
てきます。

エゴノキの種子には脂肪が多く含んでおり、ヤマガラが好んで食
べるそうです。

しかし、これには毒性があるので人間さまが食べるのは要注意の
ようです。エゴノキの木材は将棋の駒、玩具、くしなどに用いら
れます。
・エゴノキ科エゴノキ属の落葉高木

【参考】
・「植物の世界・6」(朝日新聞社)1996年(平成8)
・「牧野新日本植物図鑑」牧野富太郎(北隆館)1974年(昭和49)
・「野外における危険な生物」日本自然保護協会(思索社)1987年
(昭和62)

山と田園の画文ライター
イラストレーター・漫画家
【とよた 時】

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山旅イラスト【ひとり画通信】
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