とよだ 時 「山の伝承伝説」民俗画
山旅イラスト通信【ひとり画展】

▼465号 「不思議な葉・カバキコマチグモ」

【概略】
草原でちまきのような形に巻かれたススキの葉。カバキコマチグモ
の巣です。この雲には毒があり、子グモは脱皮を終えると母グモを
よってたかって食いつくすという(コマチグモ属)。田んぼでイネ
の葉を3つに折り曲げているのは同じ仲間のハマキフクログモ(フ
クログモ属)。

▼465号 「不思議な葉・カバキコマチグモ」

【本文】
野山の道を歩くとくるくるとちまきのように巻かれたススキがあり
ます。フクログモの仲間の巣です。巻かれた巣をはがしてあけてみ
るとクモがあたふた出てきます。

あける時、咬まれることがあるので注意。咬まれるとかなり痛く、
なかにはカバキコマチグモのように毒を持っているものもいるので
要注意です。

フクログモの仲間には、フクログモ科フクログモ属とコマチグモ属
がいます。

毒のあるカバキコマチグモはコマチグモ属に属しています。このク
モに咬まれると、体質によってはひどい症状になるそうです。

カバキコマチグモのメスは、ススキの葉を折り曲げてちまきのよう
な形の巣をつくり、なかに卵を産みます。

しかし、卵がふ化して1回目の脱皮を終えた子グモに、よってたか
って食べられ(体液を吸われ)てやがて死んでしまうという運命が
待っています。

コマチグモの仲間には、アシナガコマチグモ・ヤマトコマチグモ・
ヤサコマチグモ・アカスジコマチグモ(北海道)などがいます。

ちなみにコマチグモのコマチは小野小町に由来して美しいという意
味だそうです。またフクログモ属のハマキフクログモは、田んぼに
多くすみ、イネの葉を三つに折り曲げて巣をつくりなかにすみます。

草地にすむヤハズフクログモは矢筈(矢の上端の弓の弦を受けると
ころ)のような模様があります。

【参考】
・「自然観察ハンドブック」日本自然保護協会(思索社)1988年(昭
和63)
・「日本大百科全書・5」(小学館)1985年(昭和60)
・「日本大百科全書・9」(小学館)1986年(昭和61)
・「小さな自然かんさつ」日本自然保護協会(平凡社)1998年(平
成10)

山と田園の画文ライター
イラストレーター・漫画家
【とよた 時】

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山旅イラスト【ひとり画通信】
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