とよた 時・山のゆ-もぁ-と(イラスト)
山旅漫歩゚【ひとり画通信】

▼445号 「丹沢・鍋割山大団子小団子」

【概略】
塔ノ岳の登山道、大倉尾根の「金冷シ」から西に分岐すると、大丸
や小丸などだんごのようなピークがならんでいます。鍋割山(なべ
わりやま)は、まさに鍋の中に大小のダンゴを転がしたような山。
富士山の眺めもバツグンです。ここからの眺めを身ながらお弁当を
広げている人も多い。
・神奈川県秦野市山北町、松田町との境

▼445号 「丹沢・鍋割山大団子小団子」

【本文】
ダラダラとどこまでもつづくバカ尾根・大倉尾根を登ります。山の
用語集にも「バカ尾根で有名なものに、南アルプス仙丈ヶ岳の仙塩
(せんしお)尾根や、丹沢の大倉尾根がある」書かれているほどの
大バカ尾根です。

このバカ尾根を懲りもなく登ります。塔ノ岳直下、「金冷シ」から
道を左へたどり、鍋割山(なべわりやま)へ向かいます。鞍部から
あえぎながら登った所が大丸です。

丹沢では檜洞丸(ひのきぼらまる)や畦ヶ丸(あぜがまる)のよう
に、古代朝鮮語の山を意味する「丸」のつく山が多いですが、ここ
はそれとは違い、大きな丸い山頂を表わす丸なのだそうです。そう
いえば、隣にそれよりは小さい丸い山頂をみせる小丸があります。

大丸、小丸から30分で鍋割山に着きます。ここは富士山の眺めバッ
グンなところ。お弁当を広げている人も多い。鍋割山の名は、文字
どおり、鍋が割れたような地形だからというものや、北側にある鍋
割沢からきた山名だという説があります。

また鍋割沢は露岩が多い。そんな所をナベといい、歩きにくい悪(ワ
リ)い沢です。また、ナベワリ(ビャクブ科)という毒草に由来す
るという説、アセビ(ツツジ科)の木をこの地方ではナベワリと呼
び、この木が多かったという説もあります。

この山は三ノ萱(かや)とも呼ばれます。かつてここは南西麓の寄
(やどろぎ)集落の大事なカヤ刈り場。麓から一ノ萱、二ノ萱と呼
び、三ノ萱が項上になるというわけです。鍋割山項からグンと下っ
た所が鍋割峠。

スズタケの中にヒッソリと馬頭観音像もたたずんでいます。昔は塔
ノ岳の尊仏岩へお参りに行く人たちで賑わった峠だということで
す。

▼鍋割山【データ】
【所在地】
・神奈川県秦野市と神奈川県足柄上郡山北町・神奈川県足柄上郡松
田町との境。小田急小田原線渋沢駅の北西11キロ。小田急渋沢駅
からバス大倉終点下車・さらに歩いて3時間半で鍋割山。三等三角
点(1272.5m)と鍋割山荘がある。地形図上には山名と三角点記号
とその標高と山荘のみ記載。三角点より西方向直線約1250mに鍋割
峠がある。

【位置】
・【三等三角点】緯度経度:北緯35度26分37.73秒、東経139度08
分29.07秒(電子国土ポータルWebシステムから検索)

【基準点の詳細】
・基準点(三角点):(基準点コード:TR35339112101)(点名:三
之萱)(冠字選点番号:沢 149)(種別等級:三等三角点)(成果
状態:正常)(測地系:世界測地系)(緯度経度:緯度 35°26′
37.6236、経度 139°08′29.0677)(標高:1272.48m)(現況状態
:正常 20010920)(所在地:−)(点の記図閲覧:×)。(国土地理
院「基準点成果等閲覧サービス」から検索)

【点の記】
・閲覧不可

【地図】
・2万5千分の1地形図「大山(東京)」

【山行】
・日帰り:1983年(昭和57)7月27日(火・くもりのち雨)丹沢鍋
割山探訪:「新松田駅・寄・栃ノ木沢出合・雨山峠・鍋割峠・鍋割
山・小丸・二俣・大倉尾根・大倉・渋沢駅」:「雨山峠−鍋割山」フ
ァミリー山行

【参考】
・『かながわの山』植木知司(神奈川合同出版)1981年(昭和56)
・『丹沢・山ものがたり』とよた 時(山と渓谷社)1991年(平成3)

山と田園の画文ライター
イラストレーター・漫画家
【とよた 時】

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