とよだ 時 「山の伝承伝説」民俗画
山旅イラスト通信【ひとり画展】

▼392号「西上州二子山・山の形字の如く相ならべり」

【概略】
西上州の二子山は西岳と東岳が「双子」のようにならんでいます。
南方にある両神山と同じように日本武尊伝説もあります。「新編武
蔵国風土記稿」に「山の形字の如く相並べり」、また「武蔵国郡村
誌」に「半腹に洞穴あり、深八間縦六間横五間・日本武尊を祭る」
とも出ています。先年訪れ日本武尊祭った洞窟などを探しましたが
確認できませんでした。
・埼玉県小鹿野町

▼392号「西上州二子山・山の形字の如く相ならべり」

【本文】
埼玉県秩父・二子山(標高1165.8m)は、赤平川支流仁平沢の源頭
にそびえています。西岳と東岳が双子(二子)のようにならんでい
るので二子山。話は分かりやすくできています。

南方の両神山(標高1723.0m)と同じようにここにも日本武尊(や
まとたけるのみこと)伝説があります。「新編武蔵国風土記稿」に
も「山の形字の如く相並べり」とあり、また「武蔵国郡村誌」には
「半腹に洞穴あり、深八間縦六間横五間・日本武尊を祭る」とも出
ています。地名大辞典にも山腹に小規模な鍾乳洞があると出ていま
す。

この山は古生代石灰岩からなり、秩父地方では唯一の石灰紀の紡錘
虫化石が産出できるという。ここの植物は石灰岩に結びついたもの
が多く、チチブヒョウタンボク、チチブミネバリ、イワウラジロや
この山の特産種であるキバナコウリンカなど貴重な植物が分布して
います。

秋真っ盛りの11月、当時所属していた山岳会のメンバーと訪れまし
た。紅葉に見とれ東岳から西岳へ歩きます。洞窟はどこか?日本武
尊をまつる祠(ほこら)は二つの山の鞍部の股峠にでもあるのだろ
うか。

いちいち見ながら歩きましたが確認できないうちに西岳のローソク
岩に着きました。ローソク岩を見ながらの岩歩き。いつの間にか民
宿の前に着いてしまいました。どうもイマイチ満足感の得られない
山行でした。

▼【データ】
【山名】西岳と東岳が双子(二子)のようにならんでいる。

【所在地】
・埼玉県秩父郡小鹿野町。西武秩父線秩父駅からバス小鹿野町役場
停留所乗り換え坂本バス停下車、さらに歩いて3時間で二子山。東
岳と西岳がある。西岳に三等三角点(1165.8m)がある。地形図:
(東岳に記入事項なし。西岳に三角点記号と標高の記載あり)

【位置】
二子山西岳三角点:(1165.8m、三等三角点)・北緯36度04分10.75
秒、東経138度51分49.36秒)

【地図】
・2万5千分の1地形図「両神山(長野)」(別の図葉名と重ならず)
(国土地理院「地図閲覧サービス」から検索)。5万分の1地形図
「長野−万場」

【山行】二子山山行
・1986年(昭和61)11月11日(火・朝快晴)二子山探訪:【1986年
(昭和61)11月11日(火)「池袋駅・西武秩父駅クルマ・坂本・二子
山東峰西峰・坂本クルマ・西武秩父駅・池袋駅」野歩路会

【参考】
・「角川日本地名大辞典11・埼玉県」小野文雄ほか編(角川書店)1
980年(昭和55)
・「日本山岳ルーツ大辞典」村石利夫(竹書房)1997年(平成9)

山と田園の画文ライター
イラストレーター・漫画家
【とよた 時】

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山旅イラスト【ひとり画信】
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