とよだ 時 「山の伝承伝説」民俗画
山旅イラスト通信【ひとり画展】

▼318号 「丹沢・丹沢三峰シロヤシオツツジの絨毯」

【概略】
丹沢三ツ峰は丹沢山から北東へ延びる尾根。6月、太礼ノ頭、エン
ザンギの頭、本間ノ頭を経て宮ヶ瀬へ下るこの尾根はまるで散った
花びらのじゅうたん。ガスでかすむ山道、前を行く人が妖精のよう
だった。
・神奈川県清川村と相模原市との境

▼318号 「丹沢・丹沢三峰シロヤシオツツジの絨毯」

神奈川県丹沢三ツ峰は「日本百名山」(深田久弥)のひとつ・丹沢
山(標高1567.1mから北東へ延びる尾根。

国土地理院発行の2万5千分の1地形図では、瀬戸沢ノ頭を除き、
東側へ、西峰、中峰、東峰と記載されています。西峰というのは太
礼ノ頭、中峰がエンザンギの頭、東峰にあたるのが本間ノ頭。なる
ほど「がん首」がならんでいます。

古い文書に、鎌倉時代の末期はこのあたりは本間五郎左衝門という
人の領地との記録があり、本間の頭というピーク名はこの本間さん
にちなんだのではないかといわれています。

ここは別名、百間水ノ頭ともいいます。百間とはヒヤッケイ(方言
で冷たいという意味)のなまったもの。つまり冷ゃっけぇ水が出る
ところがある頭という意味だそうです。

ある年の6月初旬、久しぶりに塔ノ岳尊仏山荘に泊まり、丹沢三ツ
峰を宮ヶ瀬へ下りました。日高を過ぎた下りのあたり、大きなシロ
ヤシオツツジの木がビッシリと花をつけているのが目につきます。

やがて竜ヶ馬場から丹沢山。ここから丹沢三ツ峰の道に入ります。
次第にガスが深くなりました。瀬戸沢ノ頭を過ぎて、足下が真っ白
なじゅうたん。

見上げるとシロヤシオの大木が花盛り。それがが散って登山道を埋
め尽くしているのです。ガスでかすむ山道、道の表面は花で真っ白。
ガスでかすんで揺れる前を行く人が妖精のように見えました。

▼【データ】
【所在地】
・神奈川県相模原市(旧津久井郡津久井町)と神奈川県愛甲郡清川
村との境。小田急秦野駅からバス、大倉から歩いて5時間45分で西
峰(太礼ノ頭)。写真測量による標高点(1352m)がある。そのほ
かは何もなし。地形図上には山名と標高点の標高のみ記載。付近に
何も記載なし。

【位置】
・【標高点】緯度経度:北緯35度29分12.72秒、東経139度10分
14.5秒(国土地理院「電子国土ポータルWebシステム」から検索)

【地図】
・2万5千分の1地形図「大山(東京)」

【山行】
・第2日目:1995年(平成7)6月7日(水・ガス・探訪):1995
年(平成7)6月6日(火)〜7日(水)「渋沢駅・美晴茶屋・一本松
・駒止茶屋・堀山・小草平・花立・塔ノ岳(泊)・竜ヶ馬場・丹沢
山・大礼の頭・円山木の頭(エンザンギの頭)・本間の頭・松小屋
沢の頭・高畑山・御殿の森・宮ヶ瀬・宮ノ原バス停・本厚木駅」

【参考文献】
・「角川日本地名大辞典14・神奈川県」伊倉退蔵ほか編(角川書店)
1984年(昭和59)
・「かながわの山」植木知司(神奈川合同出版)1981年(昭和56)
・「尊仏2号」栗原祥ほか(さがみの会)1989年(平成1)
・「日本山名事典」徳久球雄ほか(三省堂)2004年(平成4)

山と田園の画文ライター
イラストレーター・漫画家
【とよた 時】

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山旅イラスト【ひとり画通信】
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