とよだ 時 「山の伝説伝承」民俗画
山旅イラスト通信【ひとり画展】

▼278号 「紀伊・大台ヶ原東麓三重県大杉谷神社」

【概略】
奈良県との境の大台ヶ原の主峰日出ヶ岳東麓の三重県登山口大杉
谷。その鎮守さま大杉谷神社は名前のように大杉を背にしています。
縁起ではその昔、天から天狗のような神が降りてきたという。茶店
のおばさんの話ではいまも山伏が籠もりに来るということです。
・三重県大台町

▼278号 「紀伊・大台ヶ原東麓三重県大杉谷神社」

奈良県と三重県の境にある大台ヶ原は西大台と東大台に別れ、東大
台にはバスの終点と大きな駐車場があり大勢の人でにぎわっていま
す。近くには有名な岩壁大蛇ー(だいじゃぐら)があります。

大台ヶ原の主峰は日出ヶ岳で全国でも大雨の降るところとして有
名。日本一の降水量を誇って?います。東麓の三重県多気郡大台町
(旧三重県多気郡宮川村)登山口大杉谷は大台ヶ原山系を水源とし、
堂倉滝や七ツ釜滝などの渓谷をつくり宮川貯水池に注ぐ秘境です。

当村(旧宮川村)は面積は県下最大ながらその9割以上が林野。耕
地率はわずか1%という。

全国でも有数の多雨地域なことから2つもダムがあります。温暖多
湿の気候で林業が盛んな地帯。耕地はその間のわずかな土地のみで
す。

とくに大杉集落はその最奥にあります。目前の宮川ダム周辺には水
没によって移住した住宅が散在しています。

ある秋、大雨の中大杉谷を下りました。崖を削って造った登山道を
鎖を握りながら歩きます。深い渓谷はちょっとした黒部川下廊下歩
き気分。大杉集落へ行くには途中から船に乗ります。

小降りになったとはいえぬれた体に霧にけぶる湖上の風は寒く感じ
ます。やがて30分ほどで大杉集落の船着き場。改札口の茶店に入り
おでんを食べて体を温めます。

おばさんの話では民宿は満員だという。仕方なく大杉神社近くのキ
ャンプ場へ向かいます。ここの鎮守さまは名前のように大杉を背に
しています。

この老木は霊木として神格化され、県指定の天然記念物になってい
ます。神社の縁起ではその昔、天から天狗のような神が降りてきた
という。

神社にはいまも山伏が籠もりに来るということです。06年1月の町
村合併でこんな山間の村も大台町という町になりました。あのおば
さんはいまも元気でしょうか。

▼【データ】
【所在地】
・三重県多気郡大台町(旧三重県多気郡宮川村)大杉集落。JR紀
勢本線松坂駅からバス2時間大杉終点下車、歩いて20分で大杉神
社。地形図に鳥居記号ののみ記載。ほかに何もなし。

【位置】
・【大杉神社】緯度経度:北緯34度16分27.25秒、東経136度11
分44.83秒(国土地理院「電子国土ポータルWebシステム」から検
索)

【地図】
・2万5千分の1地形図「宮川貯水池(伊勢)」

【山行】紀伊の山大台ヶ原縦走
・第7日目:1994年(平成6)11月6日(日・雨)探訪:1994年(平
成6)10月31日(月)〜11月7日(月)河辺町講演「京都駅・橿原神宮
駅・二上山・久米の岩橋・大和葛城山・御所駅・和歌山駅・紀伊由
良駅・興国寺・川辺町役場・道成寺・河辺町で講演・サイクリング
ターミナル・御坊駅・和歌山駅・橋本駅・極楽橋駅・高野山・橋本
駅・大和上市駅・大台ヶ原・日出ヶ岳・大杉谷・松坂駅」:単独行

【参考】
・「角川日本地名大辞典・三重県」(角川書店)
・「日本歴史地名大系24・三重県の地名」(平凡社)1983年(昭和58)

【とよだ 時】 山と田園風物漫画
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 (主に画文著作で活動)
【ゆ-もぁ-と】事務所
山のはがき画の会

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山旅イラスト【ひとり画通信】
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