とよだ 時 「山の伝説伝承」民俗画
山旅イラスト通信【ひとり画展】

▼265号「山梨県茅ヶ岳となり・金ヶ岳の伝説」

【概略】
山梨県茅ヶ岳ならぶ金ヶ岳。ここにすむ金ヶ岳新左衛門は飛行術・
風雲雷電、意のまま自由自在に扱うという。新左衛門は怪人とも仙
人という。天狗たちと術くらべをして技をみがいたという伝説は古
来からの言い伝えです。
・山梨県北杜市(須玉町)と山梨県甲斐市(旧敷島町)との境

▼265号「山梨県茅ヶ岳となり・金ヶ岳の伝説」

八ヶ岳連峰に山容が似ていることから「ニセ八ヶ岳」とも呼ばれる
茅ヶ岳(標高1703.6m)。山梨県韮崎市方面からながめると、とな
りの金ヶ岳とM字形になり、耳が二つならんだように見えます。

その二つの峰は、むろん茅ヶ岳と金ヶ岳(標高1764m)。その間は
歩いて40分という近い峰続きの距離。古来からこのふたつの山にそ
れぞれ天狗と仙人がいるとのいい伝えがあるそうです。

金ヶ岳の仙人新左衛門は、天狗たちと術くらべをして技をみがいた
といい、怒ると鬼の形相にかわり、空中飛行や風を起こし雲を呼ぶ
ことなど自在という。

仙人はこの山にすみ、すでに数百年を経ると自称しているそうです。
しかし、となりの茅ヶ岳の天狗(孫右衛門)と仲が悪いというから
始末が悪い。

天狗を「彼奴の術など知れたもの。まだまだ若輩、未熟者だ」と豪
語します。一方、茅ヶ岳の天狗の方も新左衛門仙人の悪口を言って
いるというのです。

6月、金ヶ岳山頂は、ヤシオツツジが真っ盛りでした。中高年登山
者がコーヒーを分け合い賑やかです。となりの茅ヶ岳へ行っても同
じこと。

最近は愛犬同伴の山歩きがはやっているのか、一緒に連れてこられ
た犬がそばを通る人の匂いをいちいち嗅いでいます。

これでは金ヶ岳新左衛門仙人や茅ヶ岳孫右衛門天狗も現れにくいは
ずですね。ちなみに茅ヶ岳の天狗を「甲斐国志」では孫左右衛門に
なっていますが「本朝神仙記伝」などでは孫右衛門の名で登場して
います。

▼【データ】
【所在地】
・山梨県北杜市須玉町(旧北巨摩郡須玉町)と山梨県甲斐市旧敷島
町各地区名(旧中巨摩郡敷島町)との境。中央本線韮崎駅の北東11
キロ。JR中央本線韮崎駅からバス、穂坂柳平から歩いて3時間で
金ヶ岳(かながたけ)。写真測量による標高点(1764m)がある。
そのほかは何もなし。地形図に山名と標高点の標高の記載あり。付
近に何も記載なし。

【位置】
・【標高点】緯度経度:北緯35度48分11.55秒、東経138度30分33.71
秒(国土地理院「電子国土ポータルWebシステム」から検索)

【地図】
・2万5千分の1地形図「茅ヶ岳(甲府)」

【山行】茅ヶ岳・金桜神社・奥秩父縦走
・第1日目:1994年(平成6)6月23日(木・くもり):1994年(平成
6)6月23日(木)〜27日(月)「新宿駅・韮崎駅・タクシー東大宇宙
線研究所・茅ヶ岳・饅頭峠・金桜神社・甲府駅・小淵沢駅・信濃川
上駅・川端下・廻り目平・金峰山・朝日岳・大弛峠・国師ヶ岳・天
狗岩・千曲川源流の碑・甲武信岳・荒川源流・十文字峠・四里観音
・一里観音・栃本関所跡・秩父湖・三峰駅・お花畑駅・西武秩父駅
・池袋駅」:単独山行

【参考】
・「図聚天狗列伝・東日本編」知切光歳(三樹書房)1977年(昭和5
2)
・「仙人の研究」知切光歳(大陸書房)1989年(平成元)

【とよだ 時】 山と田園風物漫画
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 (主に画文著作で活動)
【ゆ-もぁ-と】事務所
山のはがき画の会

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山旅イラスト【ひとり画通信】
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