とよだ 時 「山の伝承伝説」民俗画
山旅イラスト通信【ひとり画展】

▼245号 「丹沢・塔ノ岳のニシキウツギ」

【概略】
塔ノ岳の水場不動清水。山頂から西側に水くみに降りての帰り。ふ
と足元に落ちているピンクの花。見あげるとニシキウツギが満開。
はじめ淡黄色をしているが、のちピンクがかった紅色に変わる。二
色空木か錦空木か…。仲間に三色(サンシキ)空木というのもある
という。
・スイカズラ科タニウツギ属の落葉低木

▼245号 「丹沢・塔ノ岳のニシキウツギ」

神奈川県丹沢。にぎやかな塔ノ岳(1491m)をあとにして、西側下山
道をたどり水場に水を汲みに下ります。不動清水の名前どおり所々
欠けた不動明王の石仏が建っています。

コンクリートを打ってあるところからわき水が流れています。最近
は水量が少なくなったとはいえ、いまはなおさら貴重な水場です。
満タンになった水筒を腕に急な坂道を上り返します。

ふと足元に落ちているピンクの花が落ちています。立ち止まって見
あげるとニシキウツギの花が満開に咲いています。花は5つに裂け
た漏斗状で、長さ3センチぐらい。

はじめ淡黄色をしていますが、のちピンクがかった紅色に変わりま
す。しかしはじめから白や赤で変化しないものもあるというからや
っかいです。

二色ウツギか錦ウツギか……。図鑑を調べたら漢字で書くと二色空
木だとあります。同じ仲間のサンシキウツギ(三色空木)に対する
名前で、美しいから錦ウツギというのではないとありました。花期
は5〜6月。

宮城県以西の太平洋側に多く生え、西日本には少ないという。日本
特産。ウツギの仲間はやたらと多い。それもそのはず、山地型であ
るニシキウツギから海岸型のハコネウツギへの移行が多いため区別
するのが難しいのだそうです。
・スイカズラ科タニウツギ属の落葉低木

▼【データ】
【山名】
・【異名、由来】:不動明王の石仏があり「不動の清水」といわれる
が、「弘法の加持水」ともいわれ、弘法大師が修行のため塔ノ岳へ
登ったときに発見されたものだという。

【所在地】
・神奈川県秦野市と神奈川県足柄上郡山北町。小田急線渋沢駅から
バス、大倉から歩いて3時間30分で塔ノ岳水場。地形図に何も記載
なし。水場より東方向約540mに塔ノ岳山頂がある。

【位置】(標高点、三角点)(電子国土ポータル)
・【塔ノ岳水場】北緯35度27分19.25秒、東経139度9分27.05秒(国
土地理院「電子国土ポータルWebシステム」から検索)

【地図】
・2万5千分の1地形図「大山(東京)」

【山行】丹沢小蓑毛疫病大権現から表尾根縦走
・1988年(昭和63)5月16日(月):1988年(昭和63)5月16日(月)
「新宿駅、大秦野駅、蓑毛疫病大権現、蓑毛バス停、ヤビツ峠、二
ノ塔、三ノ塔、塔ノ岳、大倉尾根、大倉バス停、渋沢駅、新宿駅」
家内と同行

【参考】
・「牧野新日本植物図鑑」牧野富太郎(北隆館)1974年(昭和49)
・「日本大百科全書・17」(小学館)1989年(平成1)
・「日本の樹木」(山と渓谷社)1988年(昭和63)

山と田園の画文ライター
イラストレーター・漫画家
【とよた 時】

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山旅イラスト【ひとり画通信】
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