とよだ 時 「山の伝承伝説」民俗画
山旅イラスト通信【ひとり画展】

▼164号「房総・津森山の石ホコラ」

【概略】
人があまり訪れない低山ながら山頂は切り開かれ、金比羅神社、木
花開耶姫、御嶽大神の石碑と祠がならんでいる。石碑は苔むして人
に忘れられたようにたたずんでいる。最近は里山ブームでこんなと
ころまでハイキング姿で訪れる人が多くなっているという。
・富津市と鴨川市と鋸南町との境

▼164号「房総・津森山の石ホコラ」

房総の鋸山の南麓・保田地区から外房の太平洋側鴨川市へ向かう通
称長狭街道(ながさかいどう)のほぼ3分の1の所に横根峠という
峠があります。

そこからさらに東へ1.7キロ、標高320mほどの津森山(つもり
やま)という里山があります。津森山は、人があまり訪れない低山
ながら山頂は小広く切り開かれ、金比羅神社、木花開耶姫(このは
なさくやひめ)、御嶽大神(おんたけたいじん)の石碑とホコラが
仲よくならんでいます。

木花開耶姫は大山祇神(おおやまずみがみ)の娘神。不倫を疑われ
てみずからの身の潔白を証明するため、火の中で3人の子供を生ん
だというからものすごい。

このことから火の山である富士山の山神として浅間神社にまつられ
ています。

ある年の11月、付近の農家の人もよく知らない山なのか、デタラメ
な道を教えられ、イバラの中に顔を突っ込みながらも、なんとか山
頂へたどり着きました。

ふだん人の気配もない山頂にいち早く人の気配を察知したのか、榎
畑集落の犬がシキリに吠えています。3つの石碑は苔むして人に忘
れられたようにたたずんでいました。

ただそれだけの山ながら、最近は里山ブームでこんなところまでハ
イキング姿で遠くから訪れる人が多くなっているという。このごろ
はマイカー登山とかで、どこでもここでも「登山」の格好をした人
たちが押し寄せてきます。

自然に親しむということだけでCO2をまき散らし山を汚されるの
を見ると、いったい山歩きとは何なのか考える今日このごろです。

▼【データ】
【所在地】
・富津市と鴨川市と鋸南町との境内房線保田駅からバス25分郡境
下車、15分で津森山。地形図に山名のみ記載あり。付近に何も記
載なし

【位置】
・【津森山・双耳峰の内、東南側】緯度経度:北緯35度08分20.08
秒、東経139度55分57.1秒(国土地理院「電子国土ポータルWeb
システム」から検索)

【地図】
・2万5千分の1地形図「金束(横須賀)」(別の図葉名と重ならず)
(国土地理院「地図閲覧サービス」から検索)

【山行】房総・津森山・人骨山調査山行時探訪
・日帰り:1983年(昭和58)11月13日(日・晴れ)「保田・群境・
津森山・畑部落・人骨山・畑部落・山中・保田中央・保田駅」:息
子と同行

山と田園の画文ライター
イラストレーター・漫画家
【とよた 時】

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山旅イラスト【ひとり画通信】
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