とよだ 時 「山の伝承伝説」民俗画
山旅イラスト通信【ひとり画展】

▼124号 山梨県・石割山の天岩戸

「古事記」にある「天の岩戸開き」伝説は各地にあるが、山中湖畔
石割山にも岩戸そっくりな岩がある。石の割れめを通ると幸運が開
けおちる滴は無病息災を保つと神社縁起にある。山麓の平野地区に
はいまも天の岩戸はここのことだ」信じているという。

【本文】

天の岩戸にかくれてしまった天照大神をなんとか外に出そうと神々
が相談、常夜の長鳴き鳥を鳴かせて歌って踊って大騒ぎをする…。
ご存知、「古事記」などでおなじみの神話「天の岩戸開き」です。

この岩屋戸にちなむ伝説地は全国各地に分布しており、長野県の戸
隠山、宮崎県高千穂町天岩戸神社、奈良県橿原市の天香具山などに
伝わっています。

しかし、ここ富士山のお膝元・山梨県山中湖畔・石割山(いしわり
やま・1413m)の石割神社にもその天の岩戸にそっくりな岩がある
のです。

縦10m幅15mの巨岩がみごとにたてに割れ、間に50センチほどのす
き間があります。

正月2日。山中湖に写る富士山をも見あきて下山、石割神社に参拝
します。祭神はスサノオノミコトと、やはり天の岩戸開きで活躍し
た手力男命(たぢからおのみこと)。

石の割れめを通り3度拝むと幸運が開け、したたりおちるしずくは
皮膚病、眼病、イボによく無病息災を保つと神社縁起にあります。

ふもとの山梨県山中湖村平野地区にはいまも天の岩戸はぜったいこ
このことだ」信じている人がいるというから愉快です。

▼【データ】
【山名】石割山(いしわりやま・いしわりさん・いしわれやま)。
山頂の東にある断ち割れた巨岩から。

【所在地】
・山梨県都留市と山梨県南都留郡山中湖村・山梨県南都留郡忍野村
との境。富士急行三つ峠駅の南東10キロ。富士急行富士吉田駅から
バス・平野から歩いて1時間30分で石割山。三等三角点(1412.5m)
がある。地形図に山名と三角点の標高、南側に神社記号(鳥居)の
記載あり。

【位置】
・三角点:(標高1412.5m、三等三角点)。【緯度経度】北緯35度27
分01.87秒、東経138度54分04.68秒(電子国土ポータルWebシステム
から検索)

【三角点の位置】
・基準点:(基準点コード:TR35338173201 )(点名:中野村(七))
(冠字選点番号:沢 89)(種別等級:三等三角点)(成果状態:
正常)(測地系:世界測地系)(緯度経度:緯度 35°27′01.7229、
経度 138°54′04.8712)(標高:1412.47m)(現況状態:報告なし
19870730)(所在地:山梨県南都留郡山中湖村2197番地)(点
の記図:閲覧可)。。(国土地理院「基準点成果等閲覧サービス」か
ら検索)

【地図】
・2万5千分の1地形図「御正体山(甲府)」(国土地理院「地図閲
覧サービス」から検索)。5万分の1地形図「甲府−山中湖」

【山行】西丹沢から石割山
・第3日:1989(昭和63)1月2日(月)探訪:1988年(昭和63)
12月31日(土)〜1989年(昭和64)1月2日(月)「新宿駅・小田急新松
田駅・西丹沢・犬越路・大室山・加入道山泊・城ヶ尾峠・菰釣山・
山伏峠・石割山・平野バス停・富士急行富士吉田駅・大月駅・JR
高尾駅」】:家内と同行

【参考文献】
・「甲斐国志」(松平定能(まさ)編集)1814(文化11年):(「大日
本地誌大系」(雄山閣)1973年(昭和48)所収
・「角川日本地名大辞典19・山梨県」磯貝正義ほか編(角川書店)
1984年(昭和59)
・「日本山名事典」徳久球雄ほか(三省堂)2004年(平成4)
・「山中湖村史」山梨県山中湖村
・「山中湖の歴史と伝説」(山中湖村教育委員会)
・山梨県山中湖村観光協会(協力)

山岳漫画・ゆ-もぁイラスト・画文ライター
【とよだ 時】ゆ-もぁ-と事務所

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