とよだ 時 「山の伝承伝説」民俗画
山旅イラスト通信【ひとり画展】

▼078号「南ア・登山口井川駅構内のキャンプ」

・【概略】
南アルプス南部の登山基地、井川ダム対岸の大日峠は昔から石仏の
宝庫として有名でした。ある年、猛暑の中大日峠から勘行峰を訪ね
ました。しかし石仏はすでになく、井川集落のお寺に引っ越し済み
だと看板にあります。あまりの暑さで家内が体調不良を訴えます。
そこで急きょ、井川駅の構内でキャンプをしました。裏山から湧き
出る水が流れ、涼しい風がテントの中を通っていました。
・静岡市

▼078号「南ア・登山口井川駅構内のキャンプ」

静岡県西部を走る大井川鉄道終点の井川駅は、南アルプス南部の山
々への登山口になっています。裏に光岳をひかえ、目の前は井川ダ
ム、対岸には大日峠から勘行峰が広がっています。

ここ井川集落は、かつては全くの陸の孤島で静岡に出るには船で渡
り、大日峠を越えていったという。大日峠は昔から石仏の宝庫とし
て有名なところだったそうです。

ある夏、南アルプス縦走のおり、その石仏を訪ねてみました。うだ
るような舗装道路、ムンムンとした草いきれの山道。あまりの暑さ
にあたったのか同行の家内が体調不良を訴えます。

陽はすでに西の山々に傾きはじめました。バス道路まで何とか歩き、
発車しそうなバスをつかまえます。当時、途中の停留所井川駅は構
内でキャンプをしてもよいという。

裏山から湧き出る水がそばを流れ、涼しい風がテントの中を通りま
す。家内の様子を見、明日からの縦走をあきらめ、夜が明けたら帰
宅することにしました。

食料を駅で貰ってもらい翌日、快晴のなかミニ列車に乗り込みます。
線路わきの置物のタヌキたちと、やたらと暑かったことが印象に残
っています。しかしいまはバスの本数もなくなり一日2本。われわ
れ車を使わない山行をする者には不便な世の中になってしまいまし
た。

▼【データ】
【所在地】
・静岡県静岡市。大井川鉄道終点井川駅下車、駅構内。地形図に駅
マークと「いかわ」の文字記載あり。

【位置】
・緯度経度:北緯35度12分44秒、東経138度13分16秒(国土
地理院「電子国土ポータルWebシステム」から検索)

【地図】
・2万5千分の1地形図「井川(静岡)」(国土地理院「地図閲覧サ
ービス」から検索)

【山行】大日峠〜井川駅山行
・第1日:1988年(昭和63)7月31日(日・快晴):1988年(昭和6
3)7月31日(日)〜8月1日(月)「新静岡駅・上落合・口坂本・
大日峠・井川駅構内(泊)・(家内の体調悪く帰宅)井川駅・金谷駅
・東京駅」:家内と同行

【参考】
・「角川日本地名大辞典22・静岡県」小和田哲男ほか編(角川書店)
1982年(昭和57)

山岳漫画・ゆ-もぁイラスト・画文ライター
【とよだ 時】ゆ-もぁ-と事務所

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山旅イラスト【ひとり画通信】
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