とよだ 時・山の伝承民俗画
山旅イラスト【ひとり画通信】(ひとり画展)

▼055号「八ヶ岳・北八つ双子池の伝説」

恋仲の男女が誤って別々の池に飛び込んだという悲しい伝説がある
双子池。ヒュッテは地元の高校生で超満員。寝場所がなく先生方と
炊事場で寝る羽目に。夜、生徒が熱を出したの、お腹が痛いのと大
騒ぎ。見ると寝具のない小屋番が、いろりのそばで体を丸めて寝て
いた。

▼055号「八ヶ岳・北八つ双子池の伝説」

長野県八ヶ岳の最北にそびえる蓼科山。そのふもとに双子池という
池があります。名前の通り同じような池がふたつ。この池には悲し
い伝説があります。

豪農の家の息子・与七郎は、父が雇っている作男の娘・お染と恋仲
になりました。与七郎の両親は2人の結婚は「身分違いだ」と怒り、
作男の親娘を家から追い出し、となり村の名主の娘との婚約話をす
すめるのでありました。

悲しんだ与七郎は、おりからの大干ばつで雨乞いの人身御供の身代
わりとなり、双子池の片方の雄池に投身自殺をしてしまいました。
それを伝え聞いたお染も落胆のあまり、与七郎のあとを追って池に
飛び込みました。

しかし、悲しいかな入水したのはとなりの雌池の方だったのです。
それ以来年1度、5、6月ごろになるとふたつの池は増水してつな
がるという。

ン!十年も昔のある年の7月、久しぶりの家庭サービス。子供たち
をつれ、蓼科山から縞枯山・麦草峠・白駒池・中山峠・黒百合平・稲
子湯の北八つ縦走を試みました。

双子池ヒュッテは地元の高校生の団体登山240人の宿泊で超満員。
寝場所がなく、先生方と一緒に炊事場で寝る羽目になりました。夜、
生徒が熱を出したの、お腹が痛いのと、いちいち大騒ぎで報告に来
ます。

当時の炊事場はくさった板壁から夜風が吹き込み、寒くて寝られな
い状態。ふと見ると寝具を団体サンにとられた小屋番が、細くなった
いろりの火のそばで、腕組みして体を丸めて寝ていました。

▼【データ】
【池名】与七郎とお染伝説。デーランボウの足あと伝説。

【所在地】
・長野県南佐久郡佐久穂町(旧南佐久郡八千穂村)。JR中央線茅
野駅からバス、竜源橋から歩いて3時間15分で双子池。地形図に
双子池と双子池ヒュッテの文字の記載あり。

【位置】
双子池:【緯度経度】北緯36度05分54.52秒、東経138度19分
54.21秒(国土地理院「電子国土ポータルWebシステム」から検索)

【地図】
・2万5千分の1地形図「蓼科山(長野)」(国土地理院「地図閲覧
サービス」から検索)

【山行】北八ツ岳縦走・飯森山
・第1日:1979年(昭和54)7月30日(月・晴れ)北八つ双子池探
訪:1979年(昭和54)7月30日(月)〜8月3日(金)「新宿駅・茅野
駅・竜源橋・大河原峠・双子池・横岳・坪庭・縞枯山・茶臼山・麦
草峠・白駒池・高見石小屋・中山峠・黒百合平・稲子湯・小海駅・
野辺山駅・飯森山・小淵沢駅・新宿駅」:ファミリー山行

【参考】
・「信州百名山」清水栄一(桐原書店)1990年(平成2)

山岳漫画・ゆ-もぁイラスト・画文ライター
【とよだ 時】ゆ-もぁ-と事務所

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山旅イラスト【ひとり画通信】
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