とよだ 時・山の伝承民俗画
山旅イラスト【ひとり画通信】(ひとり画展)

▼053号「房総・笠森ショウヅカ婆さん」

三途の川で亡者の衣類を奪うショウヅカバアさん。それを木の技に
かけしだれ方で罪を決めるという。ここ笠森観音のバアサンもエン
マ大王とならんで恐ろしい顔。小雨にけぶる観音堂の裏手で鈴なり
にのキクラゲを見つけた。トーゼン毎日キクラゲ料理。さすがうん
ざりした。

▼053号「房総・笠森ショウヅカ婆さん」

お寺の本堂のすみなどに、エンマさまとならんでオッカナイ顔をし
たお婆さんをよくみかけます。

ショウヅカバアさんとも奪衣婆(だつえば)ともいい、山村では山
姥ともいっているそうです。ショウヅカバアさんは葬頭河(そうづ
か)婆さんのなまったもの。

あの世へ渡る三途の川のそばにいて、亡者がやってくると着ている
衣類を奪うといわれる鬼婆のことです。奪った衣類を木の技にかけ、
枝のしだれ方で生前の罪の重さ軽さを決めるというからランボウな
話です。

かつてから地獄絵の亡者は、どれも裸なのを不思議に思っていまし
たがナルホド、これで合点がいきます。

ここ笠森観音のショウヅカバアサンもエンマ大王とならび、恐ろし
い顔でにらんでござる。笠森観音は坂東三十三観音札所の第31番の
札所。国の重要文化財に指定されています。

6月半ば、小雨にけぶる観音堂の裏手へ。傘を差して歩く遊歩道も
また風情があります。時々リスが顔を出します…。あった!鈴なり
に枯れ木にへばりついているキクラゲを見つけました。

家に帰るとトーゼンながら毎日キクラゲ料理が出てきます。さすが
キクラゲキクラゲではうんざりしたものでありました。

▼【データ】
【所在地】
・千葉県長生郡長南町。JR外房線茂原駅からバス、笠森観音下車。
地形図に地名のみ記載。

【位置】
・笠森観音:【緯度経度】北緯35度23分53.23秒、東経140度11分57.
77秒)(国土地理院「電子国土ポータルWebシステム」から検索)

【地図】
・2万5千分の1地形図「鶴舞(千葉)」(電子国土ポータルWebシス
テムから検索)

【山行】笠森観音−野見金山
・日帰り:1981年(昭和56)6月14日(日)房総笠森観音探訪:「茂
原駅・笠森観音・夕焼台・野見金山・田尾(たび)・バス・千葉駅」
:房総の山の会

【参考文献】
・「新編日本の民話11・千葉」(未来社)
・「日本の民話6」房州・神奈川県篇(未来社)1974年(昭和49)
・「角川日本地名大辞典・千葉」(角川書店)1991年(平成3)
・「日本歴史地名大系12・千葉県の地名」(平凡社)1996年(平成
8)
・「ふるさとの伝説・日本発見」(暁教育図書)1980年(昭和55)

山岳漫画・ゆ-もぁイラスト・画文ライター
【とよだ 時】ゆ-もぁ-と事務所

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山旅イラスト【ひとり画通信】
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