『新・丹沢山ものがたり』CD本(加筆版)
第13章「畦ヶ丸−菰釣山」

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▼01:畦ヶ丸の馬酔木(アセビ)

【略文】
畦ヶ丸のあぜとはアセビのことだという。たしかに畦ヶ丸付近では
アセビの木をよく見かける。また丸は古代朝鮮語の山の意味だとも、
日本語の丸い山のことだともいわれている。かつては丹沢の秘峰と
いわれていたが、いまも比較的静かな山歩きが楽しめるところだ。
・神奈川県山北町

▼01:畦ヶ丸の馬酔木(アセビ)

【本文】
神奈川県西部・西丹沢の雄峰・畦ヶ丸(1293m)。かつては丹沢の
秘峰として初登頂争いもあったところ。山頂は木立の中で展望はあ
りませんが逆に静かな山ではあります。


ピークに白石峠補修記念碑が建ち、時おり小さな地蔵さまがのった
りしていることもあります。白石峠は神奈川県山北町箒沢や西丹沢
バス停と山梨県道志村大久保地区を結ぶ峠。


その名のように峠付近には白い石が目につきます。畦ヶ丸は山頂近
くには避難小屋があって中に入るとストーブが小屋の真ん中に陣取
っています。


ところで畦ヶ丸のあぜとはアセビのことだといいます。たしかに畦
ヶ丸付近では白い花がビッシリついたアセビの木をよく見かけま
す。アセビは馬が食べると中毒を起こすことから馬酔木と書きます。
本当に酔っぱらうか、一度馬に食わせてみたいものです。


また山名の丸は古代朝鮮語の山の意味だとも、日本語の丸い山のこ
とだともいわれています。交通が便利になったいまは、バスの終点
から6時間で往復できます。いまも比較的静かな山歩きが楽しめる
場所のようです。



▼【データ】
【山名・地名】あぜがまる
・【異名、由来】:山名は丸山の意味。畦は植物のアセビ。山頂にア
セビ(地元ではアゼビ)が多いことによる。この山は地形が複雑で
1888年(明治21)調査当時は薮が密集し、測量が困難を極め、陸地
測量部発行の2万分の1の道志村図幅には誤りがでたこともあった
という。
【所在地】
・神奈川県足柄上郡山北町。御殿場線谷峨駅の北13キロ。小田急新
松田駅からバス、終点西丹沢下車、歩いて3時間で畦ヶ丸山。三等
三角点(1292.6m)と有志による登路改修事業記念のケルンがある。
地形図に山名と三角点の標高の記載あり。三角点より南西方向約11
4mに避難小屋がある。
【位置】
・三角点:北緯35度28分40.84秒、東経139度01分55.89秒
【地図】
・2万5千分の1地形図「中川(東京)」。



▼【参考】
・『角川日本地名大辞典14・神奈川県』伊倉退蔵ほか編(角川書店)
1984年(昭和59)
・『新日本山岳誌』日本山岳会(ナカニシヤ出版)2005年(平成17)
・『日本山名事典』徳久球雄ほか(三省堂)2004年(平成16)
・『日本山岳ルーツ大辞典』村石利夫(竹書房)1997年(平成9)

 

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