『新・丹沢山ものがたり』CD本(加筆版)
第7章「丹沢山・丹沢三ツ峰」

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▼04「シロヤシオツツジの絨毯」

【略文】

丹沢三ツ峰は丹沢山から北東へ延びる尾根。6月、太礼ノ頭、エン

ザンギの頭、本間ノ頭を経て宮ヶ瀬へ下るこの尾根はまるで散った

花びらのじゅうたん。ガスでかすむ山道、前を行く人が妖精のよう

でした。

・神奈川県清川村と相模原市との境

▼04「シロヤシオツツジの絨毯」

【本文】
神奈川県丹沢三ツ峰は「日本百名山」(深田久弥)のひとつ・丹沢

山(標高1567.1mから北東へ延びる尾根。



国土地理院発行の2万5千分の1地形図では、瀬戸沢ノ頭を除き、

東側へ、西峰、中峰、東峰と記載されています。西峰というのは太

礼ノ頭、中峰がエンザンギの頭、東峰にあたるのが本間ノ頭。なる

ほど「がん首」がならんでいます。



古い文書に、鎌倉時代の末期はこのあたりは本間五郎左衝門という

人の領地との記録があり、本間の頭というピーク名はこの本間さん

にちなんだのではないかといわれています。



ここは別名、百間水ノ頭ともいいます。百間とはヒヤッケイ(方言

で冷たいという意味)のなまったもの。つまり冷ゃっけぇ水が出る

ところがある頭という意味だそうです。



ある年の6月初旬、久しぶりに塔ノ岳尊仏山荘に泊まり、丹沢三ツ

峰を宮ヶ瀬へ下りました。日高を過ぎた下りのあたり、大きなシロ

ヤシオツツジの木がビッシリと花をつけているのが目につきます。



やがて竜ヶ馬場から丹沢山。ここから丹沢三ツ峰の道に入ります。

次第にガスが深くなりました。瀬戸沢ノ頭を過ぎて、足下が真っ白

なじゅうたん。



見上げるとシロヤシオの大木が花盛り。それがが散って登山道を埋

め尽くしているのです。ガスでかすむ山道、道の表面は花で真っ白。
ガスでかすんで揺れる前を行く人が妖精のように見えました。



■【データ】

▼【所在地】
・神奈川県相模原市(旧津久井郡津久井町)と神奈川県愛甲郡清川

村との境。小田急秦野駅からバス、大倉から歩いて5時間45分で西

峰(太礼ノ頭)。写真測量による標高点(1352m)がある。そのほ

かは何もなし。地形図上には山名と標高点の標高のみ記載。


▼【位置】

・標高点:北緯35度29分12.72秒、東経139度10分14.5秒


▼【地図】

・2万5千分の1地形図「大山(東京)」



▼【参考】

・『角川日本地名大辞典14・神奈川県』伊倉退蔵ほか編(角川書店)

1984年(昭和59)

・『かながわの山』植木知司(神奈川合同出版)1981年(昭和56)

・「尊仏2号」栗原祥ほか(さがみの会)1989年(平成1)

・『日本山名事典』徳久球雄ほか(三省堂)2004年(平成4)

 

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