第6章 中央アルプス・御嶽の山々

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■06:越百山

越百山は「こすも山」と読むそうです。越百とはこの山脈を縦走す
るとあまりにも遠く、いくつ(百もの)山々を越えてやっとつくよ
うな山だという。実際、木曽駒ヶ岳からのアルペン的縦走路はここ
で終わります。昔も木曽駒から越百までその姿を空を駈ける竜に見
たて、おおざっぱに駒ヶ岳といっていたそうです。
・長野県木曽郡大桑村と長野県上伊那郡飯島町との境。

■06:越百山


【本文】

中央アルプスに空木岳(うつぎだけ)という山があります。これで

も結構読み方が難しいですが、その南方にある越百山となるとさら

に難しくなります。これで「こすも山」と読むそうです。



山名の越百とは、この山脈を北方の木曽駒ヶ岳から縦走すると、あ

まりにも遠く、百もの(いくつもの)山々を越えてやっとつくよう

な山だといわれます。



実際、木曽駒ヶ岳から縦走してくると、アルペン的縦走路は越百山

で終わります。昔も、木曽駒ヶ岳から越百山一帯までを、空を駈け

る竜に見たてて、おおざっぱに駒ヶ岳といっていたといいます。



越百山はこんもりとしてまんじゅうのような形をしています。標高

は2613.2mもあるのに、山頂の土が露出しているのも特徴的です。

ここより南は里山的なヤブ山で、展望もきかなくなり多くの登山者

は縦走をうち切り、伊那谷や木曽谷に下山していきます。



このあたりは遅くまで残る雪田がなく、あまりお花畑が見あたらな

く、風化した砂礫帯でイワツメクサ、ヒメウスユキソウ、トウヤク

リンドウなどがチラホラ見られる程度。



山頂の南側から南越百山への標高2450m〜2500mあたりの一帯が

ハイマツ群落の南限。南越百山を境にして高山帯と亜高山帯に分か

れるのだそうです。



西麓の長野県大桑村民は、毎年越百山に登るのが恒例になっている

そうです。



ある年の秋、北側桂小場から入山、最南端の摺古木山まで縦走しま

した。4日目、ガスが晴れ、山頂を示す大きな標注があらわれまし

た。


白く乾いた砂がガスの水気をすぐに染み込ませてくれ気持ちがい

い。ちょっと東側に下ると、大桑村の越百山を愛するグループが管

理していたという越百小屋の跡があり、水場もありました。



少し早いですが早速テントを張りました。照りだした夏の太陽のも

と、細引きに濡れたシャツや靴下を干しながらゆったりとした時間

を過ごさせて貰いました。



▼越百山【データ】
【所在地】
・長野県木曽郡大桑村と長野県上伊那郡飯島町との境。JR飯田線七
久保駅から8時間30分で越百山。三等三角点(2613.2m)がある。その
ほかは何もなし。地形図に山名と三角点の標高のみ記載。三角点よ
り西方向890mに越百避難小屋がある。
【位置】
・三等三角点:北緯35度40分45.87秒、東経137度48分11.7秒
【地図】
・2万5千分の1地形図「空木岳(飯田)」



▼【参考文献】
・『角川日本地名大辞典20・長野県』市川健夫ほか編(角川書店)
1990年(平成2)
・『信州山岳百科2』(信濃毎日新聞社)1983年(昭和58)
・『新日本山岳誌』日本山岳会(ナカニシヤ出版)2005年(平成17)
・『日本山岳ルーツ大辞典』村石利夫(竹書房)

 

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